「株式会社システナ」は、東証1部上場の独立系SIer企業です。
このページでは、システナの新卒・中途選考への応募を考えている方に向けて、技術社員(SE)からの評判・口コミをまとめました。
SI企業は大手からベンチャーまで多数存在しますが、SI業界のピラミッド構造(下請け構造)のせいもあり「どこも似たような企業に思えてしまう」というのが本音だと思います。
しかしながらコロナ禍以降のデジタルシフトの潮流によって、SI企業は「新しい技術の取り込みや、ユーザー企業が求めるトレンドの波に乗れているかどうか?」の岐路に立たされています。
企業研究を行う上で、実際に働いている技術職の社員や退職者の口コミは有意義な情報ですから、一通りチェックしておきましょう。
株式会社システナの会社概要|どんな会社?

まずはじめに、『株式会社システナ』がどのような事業を行なっている会社かを振り返ります。
社名 | 株式会社システナ |
---|---|
設立 | 1981年2月 |
資本金 | 15億1,375万円 |
代表取締役社長 | 代表取締役社長 三浦 賢治 |
従業員数 | 単体:3,423人 連結:4,667人(2021年7月1日現在) |
本社 | 東京都港区海岸1丁目2番20号 汐留ビルディング 14F |
SIerという業種内で見ると、「独立系」に該当します。
社員数の面では2,000名を超えており、独立系SIerとしては大企業に分類されます。
システナの「社風」に対する評判
システナに勤めた経験のある方に、「会社の社風に対してどう感じていたか?」についてアンケートをお願いしました。
社風というと漠然とした内容に感じますが、企業マインドは細かな事業方針や職場の雰囲気であったり、上司からの指示・指導にも影響を与える大事なポイントです。
まず、システナ自身としては社風を以下のように考えています。
一言で表すと「明るくて元気!」という感じです。これは入社された方からもお客様からもよく言われます。
また、向上心や意欲を持った社員が多く、ビジネスマナーや礼儀を重視し、コミュニケーションを大切にする会社でもあります。
仕事に対する責任感や厳しい目を持ちつつも気軽に話しができる上下関係を持った会社です。
引用:システナ中途採用ページ
実際にシステナに勤務したことがある皆さんからはどのように感じられていたのでしょうか?
口コミを細かくチェックしていきましょう。
人によるかもしれないけれど、ボトムアップはしやすい環境だと思います。
上司に言いにくいことでも他の役職者に相談しやすく、きっちりとした縦割りというわけではありません。
会社全体で仲が良く、家族のような雰囲気もあります。
役員や上司も社員に気を配っており、社員を大切にする社風です。
入社時にも練習しますので、研修後も継続して唱和は全力で行う必要があります。
常にそれらを実践することが重要だ、という文化です。
社風はトップダウンによる進め方なので、会社のやり方に賛同できる人には良いが、合わずに早くに退職してしまう人もいる。
法令遵守を理念で掲げているため、社内イベントに不参加でもあれこれ言われたりするわけではない。
社員どうしの仲もよく、特に横のつながりは非常に強い。
配属場所にもよると思うが基本的に風通しはよく、自分の意見も言いやすい風土ではある。
ただ、新卒入社1年目に対しては「上には絶対服従」というような教育をされる。2年目になると緩くなる。
システナの「事業内容」に対する評判
次に、「事業内容について技術社員の目線でどう感じているか?」についてです。
まずは独立系のSIerということで、グループ内のシステム更改だけにとらわれない「事業の幅広さ、独自さ」に注目する方が多いのではないでしょうか。
実際に働く社員目線ではどう感じているのでしょうか?
評判・口コミを見ていきましょう。
昔からモバイル分野で稼いできたこともあり、そういう分野には強みがあるかもしれない。
事業の展望や経営に関するジャッジが素晴らしいのだと思う。
現在は会社規模を大きくしようとするのに躍起になっており、実績も出ている。
が、長い目で考えると不安。
上層部の退職も続き、何か問題があるのではと思ってしまった。
すでに信頼と実績がある取引先企業が多く存在するため、経営が突如不安定になるような自体は考えにくい。
その反面、大規模ゆえに企業文化の変革などはあまり望めなさそう。
システナの「仕事内容と成長」に対する評判
続いて、システナの「技術社員の仕事内容や、成長できる環境かどうか?」の評判について見ていきます。
技術者として実際に働く上で、
- どの工程を担当するのか?
- 成長、キャリアアップできるのかどうか?
この仕事内容に関しては最も着目するポイントでしょう。
ただ、キャリアパスは実質マネジャーロールしかなく、エンジニアとしての成長は一定以上のレベルでは厳しいです。
そういう社員はマネジャーを目指す形になると思います。
プロジェクト配属後も先輩次第かもしれませんが、面倒をよくみてくれる会社です。
ただし扱う商材の種類が多いのに各プロダクトの専任者がいるわけではないので、技術側としてはなんでもやらなければならない点はきつかったです。
今後のキャリアプランからこういう仕事がしたいと相談したときに、真摯に向き合ってくれる上司の下につくことができればやりたいことに挑戦できる可能性があるが、そうでない人の下につくと難しいと思う。
優秀な顧客のプロジェクトにかかわることができれば、総じてスキルアップにつながる。
システナの「年収」に対する評判|モデル年収、給料、賞与・ボーナスは?
続いて、システナの「年収」について見ていきます。
年収よりも働きがいや残業時間の面を優先する方も多くなってきた昨今ですが、エンジニアという引く手数多な職業である以上、待遇がいいのか悪いのかは気になるところです。
システナのモデル年収はdodaの中途採用求人に記載がありました。
システナが公表しているモデル年収と平均年収
年齢 | 経験年数 | 年収 | 月給 |
---|---|---|---|
29歳 | 3年 | 490万円 | 27万円 |
28歳・リーダー | 5年 | 600万円 | 44万円 |
35歳・マネージャー | 10年 | 800万円 | 年俸制 |
また、dodaの求人情報によれば2021年度のシステナの平均年収は「488万円」だそうです。
このモデル年収では、残業時間が記載されていません。
内訳や残業時間によって、働く上での受け取り方は大きく変わります。
(極端な話、残業100時間だったら割に合わないと感じるでしょう)
実際の口コミ評判を見ていくと、「(2019年ごろに)給与体系や人事評価制度に大きな変更があった」という内容が見られ、基本給のベースアップが図られているようです。
入社数年後から利用できる返済不要の奨学金手当がある。毎月の給料に前払い退職金が含まれている。
残業代は全額支給される。成果を出してもそれが昇給につながっているという実感が薄い。
1〜4等級制で、3等級と4等級がほとんど。1等級は過去にもいないらしい。
役職系は別体系。ミッションリーダーという本部が与える役職があり、これが役職系への足掛かりになる。
役職がない社員にとっては他社より安いです。残業しない場合、400万円ももらえないことになります。
20代の人はそれで退職する方が多いように思います。
特に一般職では等級制度が採用されており、ある程度の等級になると一般職での贖宥が著しく困難となる。
あとは、役職者への道が残されているが、役職者になると会社から求められるハードルが突然高くなり、あまり役職者になりたがらない。
数年前に年功序列から実力主義にシフトチェンジしています。優秀な社員はストレートに評価される雰囲気ではあると思います。
役職以外に等級が定められていて、基本給に反映される。
年齢による昇給は微々たるもの。基本的に残業代は支給される。
システナの評価制度は?
年功序列のようなこともなく、昇格に応じて給与も上がっていった。
システナの役職による年収推移は?(課長・部長など)
dodaに掲載されているシステナのモデル年収によると、システナの各役職における年収推移は以下の通りです。
役職名 | 想定年収 |
役職なし・28歳 | 500万円 |
主任クラス・31歳 | 636.7万円 |
課長クラス | 711万円 |
システナの賞与・ボーナスは?
どこの企業も同じかもしれないが、夏のボーナスは前年度の下期の実績なので昇級前の等級がベースとなるため、より少なくなる。
システナの「残業・有給・働きやすさ」に対する評判
システナの残業時間と有給休暇取得率については、企業サイトや各種転職サイトにて下記のように公表されています。
平均残業時間 | 約15.9時間/月(2019年度) |
有給休暇の平均取得日数 | 記載なし |
働き方改革に取り組んでいるということもアピールされており、平均残業時間が20時間程度というとSIerとしてはかなり残業削減が進んでいる印象を受けます。
システナとしては、勤務間インターバル制度や記念日休暇、年次有給休暇の時間単位取得などの制度を導入したことで、平均残業時間を約30%減らすことができたとのこと。
有給休暇取得率については公表されていないものの、客先常駐が主体であるため配属されている現場のプロジェクト次第、という空気感があるようです。
実際に勤務している方から見るとどのように感じているのでしょうか?
口コミを見ていきましょう。
そのため、残業は減る方向にあります。
しかし、業務での残業は30時間までとなったので、ひどい残業は減ったと思われる。
残業は現場によりマチマチで、定時退社が基本となる現場もあれば、残業が当たり前のような現場もある。
お子さんがいる方もたくさん働いていますので、女性にとても働きやすい環境だと思います。
システナの退職金制度は?
システナの退職金は「基本給に含んでの前払い」として2万円支払われます。
直接受け取るだけでなく、確定拠出年金として使うことも選択できます。
システナの「離職率と平均勤続年数」は?
長く勤めたい方にとっては、離職率と平均勤続年数が気になるところでしょう。
システナの平均勤続年数は、企業サイトの採用ページにて「6.8年」と公表されています。
あいにく離職率については企業サイトや転職サイトにも記載がなく、お伝えすることができません。
ちなみに厚生労働省が2019年に公表した雇用動向調査結果によると、SIerが属する「情報通信業」の離職率は9.6%とのこと。
後悔のない仕事選びをする上では、離職率より退職理由に着目すべきです。
例えば、仕事では上流工程よりもプログラミングを重視したいとして、退職理由に「開発は下請け任せなので技術力が身に付かなかった」という内容があれば、その企業は避けるべきですよね。
システナを退職した理由は?
システナを退職したエンジニア社員の口コミによると、退職した理由は大きく分けて以下の3点が多く挙げられています。
- 成長ができていないという不安・不満があった
- 同業他社と比較して給料が低いと感じていた
- 担当する業務の工程・内容に不満があった
なお、SIer全体の退職理由や背景について、「SIer勤務のSEが「辞めたい」と思い詰めてしまう背景とは?」のページで解説しています。
SI業界で後悔せずに転職するために覚えておきたいこと
SI業界での転職を後悔しないために、いくつか覚えておいて欲しいことがあります。
それは以下の3つのポイントです。
- SI業界(Sier企業)は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
- SI業界は年功序列が根強く、評価が良くても大きく年収が上がることはない
- 転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを利用する
ポイント1.SI業界は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
SI業界はDXの追い風を受けて業績好調と思いきや、実際のところは企業淘汰が始まっています。
足元の状況を見ても官公庁にまでクラウドが普及しているのが現実で、オンプレのシステムはどんどん減らされています。
例えば富士通を始めとして早くからクラウドに取り組んでいた企業は生き残れそうですが、従来の技術しか持たない会社は利益の出る仕事を既に取れなくなってきています。
まさに2極化といって差し支えない状況が生まれています。
大手だから安心ということは全くなく、クラウド、更にその先のITの進歩や、移り変わりが激しいトレンドにフィットしていける企業を選べているかがミソということです。
ポイント2.SI業界は年功序列が根強い。評価が良くても大きく年収が上がることはない
SI業界の給与体系が「年功序列」であることは、多くのエンジニア社員にとってモチベーションが下がる事実です。
基本的にはクライアントありきの仕事内容ですから、競合他社と変わらない仕事をしているのに全然給料が違うということはザラにあります。
安易な転職はおすすめできませんが、結局のところ給料を上げるには「今より給料テーブルが高い企業に転職する」というのが最も近道です。
高評価で頑張ってるのに年10万すら上がらないというのはよくあることですが、転職したら同じような仕事なのに年70万も給料が上がったというのもよくあることです。
ポイント3.転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを選ぶ
エンジニアの仕事を詳しく知らないエージェントは選んではいけません。
- もっと経験が活かせる企業があったはずの人が、「とりあえず経験者がほしい」という程度の企業ばかり紹介された
- もっと高待遇で転職できたはずの人が、PRの仕方を知らないがためにそこまで給料を上げられなかった
ITエンジニアは引っ張りだこですので、転職するだけなら簡単に転職できます。
せっかく転職するなら、自分の経験を必要として高待遇で迎え入れたいという企業に選んで欲しいと思いませんか?
安易に「どこかで聞いたことがある転職エージェント」を使ってしまうと安売りされてしまう原因になります。
人材業界にはエンジニアの仕事のことをよく理解していて、顧客・求職者双方を上手くマッチさせてくれるエージェントも存在します。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを選ぶことは、転職での失敗を避ける基本だと覚えておきましょう。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェント
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを使うことは、2つのメリットがあります。
- これまでの経験を活かすことができ、転職後に必要とされる企業を見つけられる
- 年収を始め、自分を採用するために好条件を出してくれる企業を見つけられる
必要とされることは単純に居心地がよく働きやすい環境と言えますし、どうせなら好条件を出すと言ってくれる企業に転職したいですよね。
そのためにはエンジニアの仕事に詳しく、企業が求める人物像や背景を理解でき、求職者の能力を正確に把握してくれるエージェントが必要です。
技術面に詳しく、求職者へも親身に対応してくれる転職エージェントとしては以下の2社が挙げられます。
1.レバテックキャリア

IT分野の皆さんは、まず第一選択として「レバテックキャリア」は登録するということで問題ないでしょう。
特に、年収アップとスキルアップを目的とした転職においては、豊富な知見をもとに強力な力になってくれるはずです。
年収アップした求職者が7割を超えているということで、30〜40歳ごろの「転職で失敗できない重要タイミング」の方にも多く選ばれています。
もちろん、エンジニア経験者であれば20代も歓迎されます。
- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績がある
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
レバテックキャリア 公式サイト:

2.マイナビITエージェント

新卒採用で有名な「マイナビ」ですが、実はITエンジニアの転職に特化したサービスを展開しています。
全国区のエージェントだからこその案件数・カバー率に加え、エンジニアの仕事やトレンドに詳しいというバランスの良さがポイントです。
転職サポートに登録して最初の面談では、「あれもこれも紹介されても納得感がないと思うので、本当にマッチしている企業を10社だけ紹介させてください」という分かりやすいスタンスで接してくれるのも魅力です。
- IT・Web業界のエンジニアを専門とする転職エージェント
- 技術トレンドの変化を早期にキャッチしており、的確なキャリアアドバイスが得られる
- 「大手からスタートアップ」「SierからWeb」「派遣・SESから正社員」と言った、キャリアチェンジでのサポート実績が豊富
※マイナビIT AGENTは求人企業の性質上、関東・関西・名古屋といった都市部での転職サポートを専門としています。
マイナビITエージェント公式サイト:
