機械系

機械設計エンジニアが激務なのは過去の話?残業時間の実態とは

「機械設計エンジニアってなんでこんなに激務なんだろう」

「他の会社はこんなに忙しくないのかな」

働き方改革ブームで残業時間が減ったとは言え、日々の残業やプロジェクトの遅延に悩む機械設計エンジニアは今も多く悩ましい問題です。

激務から逃れるために転職を考えるのも一つの手ですが、その前に「実際に機械設計エンジニアはどこの会社も残業が多いのか」「自分のできる範囲で改善策はないのか」を一緒に振り返っていきましょう。

勿論、機械設計エンジニアの中途需要は今もとても高いので、次のキャリアアップ先として転職を検討することも選択肢の一つです。

激務に悩む機械設計エンジニアの皆さんが、より良い働き方を実現するために、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。

既に転職・退職を考えている方へ

既にエンジニアとして転職を検討中であれば、先に注意してほしいことがあります。

それは、「CMやWeb広告でよく知られた大手転職エージェントに登録してはいけない」ということです。

某R社やD社など本当に知名度が高く信用できそうに思いますよね。しかし大手エージェントにサポート登録しても、エンジニアであるあなたの転職相談を担当してくれるのは、なぜか文系出身・エンジニア未経験のアドバイザーが大半なのです。

今あなたが担当している職務や悩みは、文系出身でエンジニアの仕事に詳しくない人に伝わるでしょうか?答えはNOです。

話し上手なアドバイザーにマッチしてるか分からない転職案件を紹介され、「こんなものか」と感じながら後に引けずに転職活動を進めてしまう、、、のがオチです。

ですので、今すぐ転職活動を始めるつもりなのであれば、エンジニアやメーカー転職を専門とするエージェントを選んでください。あるいは、大手エージェントの中でも”職種ごとにアドバイザーが分担されているエージェント”でも良いでしょう。

▼機電系エンジニア&製造業の転職に詳しいエージェント例

・メイテックネクスト

・タイズ

・JACリクルートメント

◆『メイテックネクスト』製造業・メーカーへの転職を専門

メイテックネクストの紹介

メイテックネクストの特徴
  1. 製造業・メーカー企業への転職サポートが専門
  2. 機械電気・組み込み分野の求人案件は特に強い。総合型エージェントが注力できていない中小規模のベンダーもカバーしている。
  3. 大手エージェントと比較して、親身で丁寧なアドバイザーが多い。求職者の転職活動ペースを尊重してくれる傾向。

1. 機械設計エンジニアの残業事情とは

1.1 機械設計エンジニアの残業時間の実態とは

機械設計エンジニアとは、自動車メーカーや産業装置メーカー、プラントエンジニアリング企業などで、設備・機器・システムの開発や改良を担う技術者です。

彼らが携わるプロジェクトは大規模なものが多く、計画から設計・製作・テスト・納品までの一連の工程において、多くの時間と労力を費やすことが必要です。

一般的に機械設計エンジニアは、残業が発生しやすい職種の一つです。

しかし、過去10年で実施された働き方改革の影響もあり、残業時間が減少傾向にあります。それでも、企業体質によってはまだ残業が多い状況が残っています。

残業時間については企業によって異なりますが、大手自動車メーカーや産業装置メーカーにおいては、残業時間の上限が設定されており、厳しい管理が行われています。

しかし、中小企業においては残業が当たり前の状態である場合が多く、残業時間が80時間に達する月が年に数回あるといったケースも珍しくありません。

1.2 なぜ機械設計エンジニアは残業が多く激務なのか?

機械設計エンジニアに残業が発生しがちな理由は、主に以下の3つです。機械設計エンジニアは なぜ残業が多く激務なのか?

1.開発スケジュールの遅れが全体の工程に響くため残業するしかない

1つ目は、開発スケジュールの遅れです。

機械設計は製造工程の前段階のため、納期を遅らせると後続の工程もすべて遅れることになります。

後続の工程が全て遅れるというプレッシャーは計り知れないものです。

ただでさえ常日頃から、前工程が好き勝手して損するのは俺たちだと、生産技術や品証から恨み節を言われてるのですから。

開発スケジュールの遅れはプロジェクトにとって深刻な問題であり、予定通りに作業が進まないと、納期や予算にまで影響を及ぼすことがあります。その中でも重大な責任を負っているのが設計工程なのです。

だから「もう限界だ!人を増やしてくれ!」と思っても、激務レベルまで残業する状況が生まれてしまいます。

2.顧客の要望が厳しい上に、内容・仕様が二転三転しがち

2つ目は、顧客の要望が厳しく、要求仕様が二転三転しがちということです。

製品開発では顧客の要望に応えるため、どれだけ納期がキツくても無理な設計変更をせざるを得ないことが度々あります。

こうなると、単に残業が深夜に食い込むだけでなく、休出や最悪泊まり込みで終電を逃すような緊急対応が必要になるのです。

(最近は大分減ったと聞きますが、某自動車メーカー傘下の部品メーカーは不夜城なんて呼ばれてましたね。)

3.製品の品質向上のために残業する

3つ目は、製品の品質向上のための残業です。

目標性能を達成するためにチーム一丸となって立ち向かう残業はまだマシで、辛いのは不具合が見つかった際の対応のための残業です。

不具合対策のほうが対応が急務になる傾向があり、瞬間的に激務になってしまいがちです。

また、同時に「なんでこんな不具合が発生したのか」という原因究明や社内、取引先への説明なども生じますから、時間的な負荷だけでなく精神的なストレスがかかるのもポイントです。

1.3 残業によるストレスと健康被害

機械設計エンジニアが抱える残業問題は、ストレスや健康被害にもつながります。

長時間労働によって、睡眠不足や栄養不足などの健康被害を引き起こすことがあります。

また、ストレスが原因でうつ病や過労死などの問題も起こることがあり、例えば、2019年には大手メーカーでの過労死が発生し、メディアでも大きく報じられました。

過剰な残業や長時間労働は、個人の健康だけでなく、企業のイメージにも影響を与えることになります。

2. 残業対策の方法

2.1 スケジュール管理の徹底

機械設計において、スケジュール管理は極めて重要です。スケジュール管理を怠ることにより、開発期間が延び、結果として残業やストレスが増えることになります。そのため、計画を立てる段階から細かいスケジュールを設定し、進捗を定期的に確認することが必要です。また、実績の反映や課題の洗い出しを行い、スケジュールの修正も必要です。スケジュール管理を徹底することで、開発期間の遅延を防ぎ、残業を減らすことができます。

2.2 チームワークの向上

機械設計は多くの人数が関わるチームで行われます。チームワークが良くなければ、仕事がスムーズに進まず、残業が増えることになります。そのため、チームワークの向上が必要です。お互いの仕事の進捗状況を共有し、タスクの調整を行い、お互いを助け合うことが大切です。また、コミュニケーションを密にすることで、お互いの意見を尊重し、共通の目標に向けて協力することができます。

2.3 タスクの優先順位を決める

機械設計では、多くのタスクが同時に行われます。タスクの優先順位を決めることで、開発期間を短縮し、残業を減らすことができます。優先順位を決める際には、開発期間や品質、リソースの面から判断することが大切です。また、課題の洗い出しを行い、効率的な作業を行うことも重要です。

2.4 残業を減らすための技術

機械設計エンジニアが残業を減らすためには、技術的な取り組みも必要です。ここでは、効率的な作業を支援するツールや技術について紹介します。

まず、3D-CADを使って設計することで、試作品の製作や評価のための設計変更が可能になります。また、CADデータを使って自動的にパーツリストを作成できるため、手作業によるミスを減らし、作業時間を短縮することができます。

次に、シミュレーション技術を活用することで、設計の精度を高めることができます。シミュレーションソフトウェアを使えば、機械の挙動を詳細に分析することができ、設計に必要な調整を事前に行うことができます。そのため、試作品の製作や評価に必要な時間を大幅に削減することができます。

さらに、IoT技術を使って、機械の運転データを収集し、分析することで、メンテナンスのタイミングを予測することができます。これによって、突然の故障による製造ラインの停止時間を最小限に抑えることができます。

以上のように、機械設計エンジニアが効率的に作業するためのツールや技術は、今後ますます進化していくことが予想されます。しかし、技術的な進歩があったとしても、残業がなくなるわけではありません。

3. 転職を考える前に知っておきたいこと

3.1 転職先でも同様に激務の可能性が少なからずある

機械設計エンジニアが転職を考える場合、「残業時間が少ない職場に転職したい」と思う方も多いことでしょう。しかし、転職先でも同様に激務の可能性があることを知っておく必要があります。

職場環境やプロジェクトの進行状況、人員不足などの要因によっては、残業時間が多くなってしまうことがあります。また、転職先の職場で新しい技術や工程を学ぶことが求められる場合もあります。新しいことに取り組むためにも、自己啓発やスキルアップにも時間を割かなければならず、激務になる場合があります。

転職をすることで、今よりも待遇や労働環境が改善される場合がありますが、必ずしも残業時間が減るとは限りません。転職する前に、求人情報やヒアリングをしっかりと行って、転職先の職場の実態を把握することが大切です。

3.2 残業が少ない会社をどう探せばいい?

機械設計エンジニアが残業を避けるためには、残業が少ない会社に転職するという方法もあります。では、どのようにして残業が少ない会社を探せば良いのでしょうか?

まず、残業が少ない会社を探すには、企業の社風や労働環境を調べることが重要です。具体的には、社員の働き方についての口コミや評判を調べたり、企業が実施している取り組みについて調べたりすることが大切です。

例えば、残業時間の上限を設けている企業や、週休2日制を導入している企業は、残業が少ない傾向があります。また、フレックスタイム制度を導入している企業も、働き方が柔軟であるため、残業が少ない場合があります。

さらに、企業が従業員のワークライフバランスを重視しているかどうかも重要なポイントです。育児休業や介護休業などの制度が整備されているかどうかや、福利厚生が充実しているかどうかを調べることが大切です。

しかし、残業が少ないからといって必ずしもストレスが少ないわけではありません。企業によっては、残業をしなくてもプロジェクトの進行が難しい場合があります。また、残業が少ない分、業務量が多くなっている場合もあるため、注意が必要です。

3.3 機械設計エンジニアの中途需要は?

機械設計エンジニアにおいては、新卒で入社してから数年間経験を積み、技術力やスキルアップによってキャリアアップを目指す人が多いため、中途採用枠が限られているといわれています。

しかしながら、機械設計エンジニアの需要は、現在でも高く、求人数も多いといわれています。

特に、自動車、ロボット、航空宇宙、医療機器などの分野においては、高度な技術が求められるため、機械設計エンジニアの需要が高まっています。

近年ではAIやIoT技術の進歩によって、機械設計エンジニアの役割も大きく変化しており、新しい分野での就職や転職の機会も増えてきているのです。

もちろん、新しい分野に転職する場合にはそれに応じたスキルや知識が求められますから、転職後には新しい努力が必要となることが想像されます。

それでも、とにかく激務が解消された状態であれば、是非新しい挑戦がしたいと考える方も多いはずです。

4. 結論:機械設計エンジニアの残業は避けられない?

機械設計エンジニアが激務レベルの残業を減らすためには、根本的には企業体質を変えなければならないのは間違いありません。

しかし一方で、個人の努力や工夫も大切です。

ただでさえ日本のエンジニアの生産性は諸外国と比べると低いと言われており、「言われるがまま考えなく仕事をこなす」サラリーマン根性が染み付いてしまっているのも事実ではないでしょうか?

スケジュール管理の徹底や、チームワークの向上、タスクの優先順位の決定、新しい技術の活用など、様々な方法があります。

これらの改善策が実現可能であるかどうかも実際の企業環境によって異なるので、「この激務は変えられるものなのか」を冷静に見つめ直すことが大事です。

過度な残業を避けるために必要な心構えとは

もし皆さんが機械設計エンジニアとして激務になっているとしたら、自分自身が心構えと取り組み方に工夫を加えることで多少は負荷が軽減されると考えられます。

しかし、個人の努力だけで残業を完全に避けることができるかどうかは疑問が残ります。

企業体質が原因である場合も多く、個人の努力だけで改善することは難しいかもしれません。

何より激務に忙殺されている中では、自分の取り組み方を工夫する心の余裕がそもそもないというのが本音でしょう。

紹介した改善策は程よい忙しさで、心のゆとりがある状態でなければ取りかかれないものです。

それほどの激務の場合には、転職することも選択肢として考えるべきです。

最後に皆さんへのメッセージ

機械設計エンジニアとして、激務と残業が続くと本当につらい時期がありますよね。

周りの人たちがどんどん脱落していく中で、自分だけが残業に耐えることができるわけではありません。そんな時は、自分を責めずに、自分自身を労わってあげてください。

激務の中ではたまに貰えた休日でも、何もする気が起きず放心状態になってしまうことがあることでしょう。そうだとしても、少しでも自分に合ったリフレッシュ方法を探してみてください。

というのも、人は「思い通りに休日を過ごした」と実感できると、大きなリフレッシュ効果や幸福感を得られるという研究結果があるからです。

逆にのんびり過ごすことは、実はあまり効果がないのです。

そして、転職を検討する場合には、自分自身が求める環境や職場の雰囲気を明確にしておくことも大切です。

残業を減らしたいというその一点だけでも十分なのですが、一生に何度もあることではないので今の役割やキャリアなど、激務であること以外にも何か不満はないか考えてみましょう。

そうでなければ、いざ転職活動を始めてみても「残業減らしたいです」しか志望理由が出てこず、優良な企業に採用してもらうのはなかなか難しいはずです。

最後に、あなたが機械設計エンジニアとして大変な状況に置かれていることは、私も理解しています。

しかし、自分を責めずに、自分自身を労わりながら、前向きに対処することで、少しずつでも好転していくはずです。