”派遣”という言葉に、ネガティブな空気が漂ってしまうのは簡単に拭えないことでしょう。
実際のところ、
「このまま派遣エンジニアとして働き続けていいのだろうか?」
と、夜中に漠然と不安に襲われることが、私にもありました。
今回の記事を読んでいただくと良いと思われる方は、以下のどれかに該当する方です。
- 今、派遣エンジニアとして働いている人。
- これから転職して派遣エンジニアになろうという人。
- 新卒就活中で、エンジニア派遣会社の入社試験を受けている人。
恐らく誰しも、”派遣”という言葉のネガティブイメージを始め、キャリア形成や年収面の不安があるのが普通だと思います。
派遣エンジニアの将来性って、実際どうなんだろう?
色んなタイプの派遣エンジニアと付き合って来た経験がありますので、将来性を考える題材となりそうな3人の実例をお話しさせてもらいます。
エンジニアの転職活動では「エンジニアの転職を専門とする転職エージェント」を活用することが重要です。
転職活動の初期段階では、ついついテレビCMや駅広告でよく耳にする転職サイトを選びがちです。
ですが、次もエンジニアとして転職するのであれば、エンジニアの働く業界や技術に対する知識、キャリアプランニングといった専門知識を持つ転職エージェントに相談しましょう。
知名度は大手のリクルートやパソナほど高くないため知らない方もいることでしょう。
大手の転職サイトはエンジニアという専門的な職種に対する理解が浅く、採用人数が多く簡単に内定が出る企業、つまり離職率が高い企業を紹介されてしまうケースが多いのです。
一方、エンジニア専門の転職エージェントであれば、エンジニア特有の働き方や技術に関する話題も理解してくれます。
- メーカーやIT企業の「エンジニア職の転職のみ」に特化している。
- サポートしてくれるアドバイザーが、技術分野ごとの職務内容、工程・スキルや、業界の内情に詳しい。
- 客先常駐や派遣をメインビジネスとする企業が、比較的紹介されにくい。
エンジニア職を熟知したアドバイザーがサポートしてくれる「エンジニア向けに特化した転職エージェント」あれば、皆さんの経験や希望を踏まえ、現実的で将来性のあるアドバイスをしてもらえます。
転職活動のスタートからつまづかないよう、前提としてぜひ覚えておいてください。
【転職活動を始めるタイミングについて】
7〜8月は、転職活動のスタートにとても適した時期です。
求人が増え出す下期始めの10月転職や、冬ボーナス支給後の年明け転職に向けて、転職活動と退職引き継ぎを焦らずに行えるタイミングだからです。
コロナ禍による求人数の減少は2020年7月で底を打っています。求人数はピーク時の90%以上まで回復しているので転職に踏み切っても問題ありません。
転職活動期間と求人募集数が余裕がある今この段階で、転職エージェントに登録して相談や情報収集をしておくことが重要です。
◆『レバテックキャリア』IT分野での業務系・インフラ・Web系に強い
- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績がある
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
◆『メイテックネクスト』製造業・メーカーへの転職を専門
- 製造業・メーカー企業への転職サポートが専門
- 組み込み分野の求人案件は特に強い。総合型エージェントが注力できていない中小規模のベンダーもカバーしている。
- 大手エージェントと比較して、親身で丁寧なアドバイザーが多い。求職者の転職活動ペースを尊重してくれる傾向。
そもそもエンジニアとしての将来性とは?
そもそもエンジニアにとっての将来性ってなんでしょう?
ここでは便宜上「定年まで必要とされ、食いっぱぐれないエンジニア」とでもしましょうか。
ところで、人の幸福感にとって大事なポイントは
「自分の人生を自己コントロールできているという実感があること」
「物事に集中・没頭できること」
「心が安定していること」
「他者に貢献している実感があること」
以上の要素が大きいという研究データがあります。
ということは「職場で怒られたりバカにされたりせず、前向きな気持ちで成長に向けて集中して努力することができ、社会に貢献している実感を持てている状態」というのも、
将来たどり着く先としては大事なことじゃないでしょうか。
これらを満たせてこそ「将来性がある」と言えるし、脅かされるのであれば「将来性がない」と言えるんじゃないかなと私は思っています。
あとは、ある程度の給与面の充実も当然ありますよね。
大手メーカーの正社員で役職者となると、年収1000万円を超えてくるというのはご存知の通りです。
が、上を見過ぎてもキリがありません。
高みを目指すのはご自由ですが、「年収800万円」までで収入による幸福感の増加は止まる、という研究報告もよく知られています。
こんなことが派遣エンジニアでも実現できれば「将来性ある」と言っても良いのではないでしょうか。
派遣エンジニアとして働いて、将来性ある状態は手に入るか?
前述の通り人の幸福感と関連づけると、
多くの方は「メーカー正社員なら、無難に安定が手に入りそうだ」と思うかもしれません。
ですが、メーカー正社員はそれはそれで、会社や部署によってメンタル不調者続出だったりしますし、
上司とソリが合わない、会社の空気感が合わないとなっても、部署を変える程度しか逃げ道がなかったりするので辛いところなんですよね。
また大手メーカーになると、自分自身は仕様決めだけを担当し、実際の設計・モノづくりは外注業社に丸ごと発注しているというケースもあります。
特に社内の分業が細かい場合、
「Aさんの担当は、仕様決め・外注業社の納品物の品質チェック」
「Bさんの担当は、外注業社への発注作業、スケジュール管理、コスト管理と言った事務仕事」
なんていう実態があります。
こういう仕様屋さんになってしまうと、その業界・その会社の中だけでしか働けないカントクさんの出来上がりということになりますよね。
それでも年収1000万円オーバーです。ここにリストラのメスが入ったら人生お先真っ暗です。
事例1:性格にクセがあって、勤め先のメーカーと喧嘩して転職してきたHさんの将来性と実態。
リーマンショックのあった2008年時点で40歳でしたが、勤め先からの扱われ方に不満があって転職してきました
このHさんは「納得いかないことはそのままにできず、我慢してるつもりでも嫌味として口に出てしまう」という性格で、
口調だけとってもちょっと上から気味に聞こえる話し方をされる方でした。
新卒時代から約20年働いた中堅メーカーでは家電製品の筐体部品の設計を担当されていましたが、
本人曰く「ケンカ別れ」で、私のいたエンジニア派遣会社に転職してきました。
結果、約6年間、4社連続でクレーム解約を引き起こすという事態になりました。
Hさんはその時点で47歳でしたので、もう転職なんて言ってられる歳ではありません。
ですが、今度こそとばかりに懲りず派遣に出た5社目のメーカーでは、なんと5年以上も契約が続くこととなりました。
(私自身が営業からエンジニアに戻り、退職する時点でも続いていたそうです。)
Hさんは、派遣エンジニアとして働くメリットを享受できたと言える。
派遣先が変わることで、転職せずとも安楽の地を見つけることができたHさん。
ご本人も派遣先の部署とのソリが合うようで、性格も大変穏やかになりました。
お客さんも同じで、
「ビシッとモノが言えるベテランさんがきてくれて嬉しい」
「もしそちらさえ良ければ、正社員化も考えている」
と言った具合です。
ですが同じことが、「メーカー正社員の立場で起きていたら?」と思うとゾッとします。
こいつは厄介な爆弾社員だ!と分かっているのに自分の部署に受け入れるなんて、断固拒否ですよね。
そもそもHさんが喧嘩別れで転職してきたのも、そんな事情の末だったのかも知れませんし、その度に4回も転職活動していたらとんでも無いことになります。
派遣エンジニアはその点、どうしても派遣先の職場の水に合わなければ「派遣先を変える」という手段が取れるので、緊急時にも「心の安定」は手に入りやすいと言えます。
将来性というと「技術力と経験」「収入の安定」を考えてしまいがちですが、これも一つの将来性ある形と言えると思っています。
事例2:いつまでもテスト担当の派遣エンジニアKさんの将来性。
Kさんは新卒でエンジニア派遣会社へ就職した、組み込み分野の方です。
目立つ方ではありませんでしたが、親切心から気前よく仕事を引き受ける姿勢があり、かつ体力・精神両面でタフなタイプでしたのでお客さんからは重宝されていました。
が、実態として難点は一つ。仕事内容がよくないということです。
Kさんの仕事は、新卒入社から6年間、その実態としてはずっと性能テストだったのです。
正確には前半3年間と後半3年間は別の派遣先だったのですが、
営業が悪いのかお客さんが悪いのか、本人はずっと「今の仕事を頑張っていれば、設計担当に回してもらえるはず」と信じていたのに叶いませんでした。
新卒入社から6年テストを担当した、派遣エンジニアKさんの末路。
勿論、性能テストだって開発業務において必要な仕事であり、なくなることはありません。
が、「性能テスト」という仕事は技術的にコア業務としてみなされていないことが多く、業界における実態として「派遣契約での時給が低い」という傾向があります。
本人もそのことは分かっていて、早々にステップアップしたいという思いで設計を希望されていました。
(つまりこのままだと、本人の給料も上がっていかないので。)
正社員の場合、自社で業務ローテーションがあったりして、ちゃんと満遍なく技術スキルをつけていける場合が殆どですが、
Kさんのように6年もテストをやっていると、今から設計者として一から受け入れてもらうのは実態として非常に困難なのです。
まだ30歳にもなっていないのに自分の将来は大丈夫だろうか?と、不安に思うのは間違い無いでしょう。
派遣エンジニアの将来性についての注意点
事例のように運や巡り合わせではなく、入社するエンジニア派遣会社によっても大きく異なります。
多くの方は「派遣エンジニアとして働いていて大丈夫かな?実態はどうなってるの?」なんて漠然とした尺度で思うものですが、
実態と一口に言っても「自分がどこのエンジニア派遣会社に勤めているのか?入社するのか?」でも大きくキャリア・将来性が違ってきます。
例に挙げると、以下の2社は大きく異なるのが分かることでしょう。
技術力重視の「株式会社メイテック」の実態
- 採用基準はエンジニア派遣業界でも高い方で、とりあえず理系大学を卒業しましたでは入社できない。
- 派遣される業務工程は設計や研究開発、つまり上流工程に限定。
- 年収は中堅メーカー正社員と同等程度はあり、年収800万円以上も手が届く。
文系・未経験からのエンジニア転職が可能な「株式会社アウトソーシングテクノロジー」の実態
- 採用基準は緩め。文系からでもエンジニア職として入社が可能。入社後にグループ企業でのトレーニング研修あり。
- 派遣される業務工程の範囲は非常に広い。テスト、品質保証、生産技術から、製造に近い範囲や、その企業でしか無いような独特な業務まで対応。
- 新卒時の年収は250万円程度。30代でも400万円程度。
「とにかく、まずはエンジニアとして何でもいいから働いてみたい!」という方にはアウトソーシングテクノロジーのような会社もありですが、
「将来、メーカー正社員同等の待遇と技術力を身に付けたい!」という方はメイテックのような会社へ行かなければならないでしょう。
これだけ大きな差があちこちに存在するのが、エンジニア派遣業界の実態です。
派遣エンジニアから転職する場合も、派遣エンジニアに転職する場合もよく考える必要があります。
どういう境遇にあれ、自分で調べ、考え、将来を決めていく必要があります。
エンジニア職が転職する際の唯一のポイントは?
仮に転職すると考えた場合、転職サイトのリストから自分で選んで応募!なんてやっていると途方も無い作業です。
新卒時代の就活と異なり、転職の場合は「転職エージェント」に登録して、アドバイザーに転職先の相談するのがお勧めです。
自分のスキル・経験・年齢などの条件から、実際に応募したら採用される可能性がある企業を複数掲示してもらえます。
『レバテックキャリア』IT分野での業務系・インフラ・Web系に強い
- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績がある
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
『メイテックネクスト』製造業・メーカーへの転職を専門
- 製造業・メーカー企業への転職サポートが専門
- 組み込み分野の求人案件は特に強い。総合型エージェントが注力できていない中小規模のベンダーもカバーしている。
- 大手エージェントと比較して、親身で丁寧なアドバイザーが多い。求職者の転職活動ペースを尊重してくれる傾向。