「アグレックスの求人に応募しようか迷っている」という方は多いかと思います。
SI業界はピラミッド構造(多層請負い構造)によって多くの企業が存在し、事業内容では差別化が難しいからこそ迷いがちです。
特に、これまでの会社選びで失敗した経験がある人は、慎重にならざるを得ないでしょう。
そこで、アグレックスでの就業経験がある社員・退職者のネット上の口コミ評判から、「退職理由」と「辞めたいと思ったきっかけ」をまとめました。
- 自分が目指したいエンジニア像に合致しているか?
- 得意な仕事、ポジションは任せてもらえそうか?(業務工程、リーダー等)
入社前に自分の志望理由と照らし合わせて、入社後に後悔しそうなギャップがないかチェックしておくと良いでしょう。
辛辣な言い回しがされやすい項目ですので、業界事情を考慮した公平な目線でマイルドな表現に改変しています。
また、アグレックスの全体的な評判に関しては「アグレックスの技術社員からの評判は?平均年収、離職率などを調査」に掲載しています。
アグレックスの「離職率と平均勤続年数」は?
退職理由の前に、離職率と平均勤続年数を見ていきましょう。
アグレックスの離職率と平均勤続年数は、企業サイトの採用ページにて公表されています。
- 離職率:約5%
- 平均勤続年数:全社平均13年
ちなみに厚生労働省が2019年に公表した雇用動向調査結果によると、SIerが属する「情報通信業」の離職率は9.6%とのこと。
アグレックスの離職率は約5%ということですから、単純に考えれば業界平均より低く定着率が良いということが分かります。
後悔のない仕事選びをする上では、離職率より退職理由に着目すべきです。
例えば、仕事では上流工程よりもプログラミングを重視したいとして、退職理由に「開発は下請け任せなので技術力が身に付かなかった」という内容があれば、その企業は避けるべきですよね。
アグレックスを退職した理由┃「辞めたい」と思ったきっかけは?
続いて、アグレックスを退職した理由を見ていきましょう。
アグレックスを退職するに至った直接的な理由として多かったのは、以下の3点です。
- 成長ができていないという不安・不満があった
- 同業他社と比較して給料が低いと感じていた
- 担当する業務の工程・内容に不満があった
それぞれ見ていきましょう。
理由① 同業と比べて年収が低いことへの不満があった(33%)
最も多かった退職理由として、「同業と比べて年収が低い」ということに不満を持っていたという口コミが複数あります。
回答全体のうち33%の方が、年収や給料への不満から辞めたいと感じるようになったと回答しています。
企業サイト内にはモデル年収の表記がありませんが、転職サイトには「想定年収400〜600万円」と記載したアグレックスの求人募集を多く見かけます。
このモデル年収では、基本給・手当・賞与といった内訳や残業時間が記載されていません。
内訳や残業時間によって、働く上での受け取り方は大きく変わります。
(極端な話、残業100時間だったら割に合わないと感じるでしょう)
「年収の低さ」を退職理由に挙げた人たちがどう捉えていたのか、口コミ評判から考えていきます。
私のように客先常駐だと上司と会う機会は月に1回程度なので、振り返り面談でうまく伝えられないと評価されない。
役職がない社員にとっては他社より安いです。残業しない場合、400万円ももらえないことになります。
20代の人はそれで退職する方が多いように思います。
理由② 成長ができていないという不安があった
退職につながった第二の理由として、「成長ができていないという不安があった」という口コミが見受けられました。
アグレックスはSIerの中でも、顧客から直接仕事を請け負う「元請け(プライム)」の案件を多く保有しているSIerです。
最上流工程のプライム案件を担当する業務経験は、例えば転職活動での市場価値のことを考えればとても良いことです。
しかしSI業界のピラミッド構造によって、上流になるほどシステムそのものの実装開発を行う機会は減りがちです。
実際の口コミ評判を見ていきましょう。
市場価値を上げたい人や向上心がある人は向かない。
のんびりしたい人にはいいかもしれないですが、自分はIT業界は若いうちからどんどん技術力を身につけなければいけないと考えているため、早めにぬるま湯から脱したいと考えるようになりました。
そのためか、個人の業務経験やキャリアプランを無視した業務を担当させるようなことが目立ってきていると感じ、退職することにしました。
理由③ 客先常駐であることへの不満があった
SIerというビジネス上、不満として上がりやすいのが「客先常駐で働くことに対する不満」です。
多くのSIerが客先常駐(SES)の比率を下げて、持ち帰りによる委託型の業務比率を高めたいと考えてはいるもの。
しかし委託を請けるだけの人員リソースの確保や、業務責任に対するリスクヘッジを考えると、人さえ出せば人月商売で売り上げ利益が発生する客先常駐は、企業にとって手軽なビジネスです。
客先常駐(SES)での働きに対する不満を解消するために、企業によっては定期的なローテーションを実施したり、仕事の内容だけでも変えるよう努力しているものです。
アグレックスにおいては、客先常駐という働き方に対してどのような不満の声が出ているのでしょうか?
見ていきましょう。
そのため、アグレックスという会社にいる意味、いわゆる帰属意識というものがほとんど感じられませんでした。
愛着を持てない会社で定年まで過ごすのかと考えると恐ろしくなり、退職を決意しました。
このことに理不尽さを感じて退職を考えるようになりました。
今の客先はプログラミングスキルは向上すると思うが、上流工程の経験がそれほど多くはないため30代以降のキャリアがとても不安でした。
技術でしか見ていないのか、住んでいる場所を考慮してもらえていないと感じる。
なお、SIer全体の退職理由や背景について、「SIer勤務のSEが「辞めたい」と思い詰めてしまう背景とは?」のページで解説しています。
アグレックスはブラック企業なのか?”やばい・最悪”といった口コミは?
ここまでアグレックスを退職した方の「辞めたいと考えた理由」についてお伝えしてきました。
続いて、退職の原因となった部分をSI業界の一般的な慣習、周辺環境、平均と比較して、アグレックスがブラック企業と言うほど悪質かどうかを考えていきます。
なお、厚生労働省としてはブラック企業の定義について、下記のように明記しています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
厚生労働省としてはブラック企業がどのような企業かはっきりと明記していないものの、『若者の「使い捨て」が疑われる企業等』への対策を行なっています。
この『若者の「使い捨て」が疑われる企業等』の特徴が以下の3ポイントであると言うことです。
- 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
- 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
- このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
この観点と、SI業界の競合企業の状況を踏まえてアグレックスを見ていきます。
1.長時間労働やノルマについて
口コミを集計していくと、アグレックスのSE職の残業時間は月20時間程度ということが分かります。
アグレックスの企業サイトにおいても、近年の残業抑制によって平均残業時間が19時間ということが記載されています。
この点についての不満の口コミ評判はほとんど見かけることがなく、コンプライアンス面に関してはかなり尊重意識が高いであろうことが見て取れます。
また、上長と相談すればテレワークやスライドワークなど多様な働き方ができると思います。
超大手SIerにおける大規模システム案件では未だに60〜80時間という残業時間を見かけるのと比べると、アグレックスは効果的に残業抑制ができているように思われます。
2.賃金不払い残業やパワハラについて
同様に、賃金不払い残業やパワハラについても酷いという口コミはありませんでした。
ただ、コンプライアンス意識が高い企業なので、残業代はきちんと支払われます。
もし休日出勤が発生したとしても、必ず振替休日の取得が義務付けられています。
有給休暇についても、業務に大きな支障をきたさないのであれば問題なく取得できます。
3.長期的なキャリア形成について
厚労省のブラック企業対策で言及されていないものの、「エンジニアとしての長期的なキャリア形成の支援があるかどうか?」というのも重要なポイントでしょう。
Sierや無期雇用派遣のように客先常駐(SES)での就業が頻繁にある場合には、エンジニアとして成長につながりにくい雑務やルーチン作業を任され続けるケースがあります。
成長につながりにくい業務を長期にわたり続けるということは、すなわち「若者を使い捨てる」行為とも言えましょう。
アグレックスの口コミを集計していくと、多くはないものの『テストばかりを担当させられた』という評判が見受けられました。
外注業者である以上、当然のことながら下流工程であるテスト業務が主業務となることはありますし、1〜2年以内であれば勉強にもなる業務です。
不満の口コミ数が多くなく、内容としても具体性に欠けることから、「長期に渡って雑務を行わせて使い潰す」という環境ではないだろうと推測します。
働くうちに不満が溜まるようなケースもあるとは思われますが、ごく一般的なレベルの不満でありブラック企業ということはないと考えられます。
SI業界で後悔せずに転職するために覚えておきたいこと
SI業界での転職を後悔しないために、いくつか覚えておいて欲しいことがあります。
それは以下の3つのポイントです。
- SI業界(Sier企業)は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
- SI業界は年功序列が根強く、評価が良くても大きく年収が上がることはない
- 転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを利用する
ポイント1.SI業界は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
SI業界はDXの追い風を受けて業績好調と思いきや、実際のところは企業淘汰が始まっています。
足元の状況を見ても官公庁にまでクラウドが普及しているのが現実で、オンプレのシステムはどんどん減らされています。
例えば富士通を始めとして早くからクラウドに取り組んでいた企業は生き残れそうですが、従来の技術しか持たない会社は利益の出る仕事を既に取れなくなってきています。
まさに2極化といって差し支えない状況が生まれています。
大手だから安心ということは全くなく、クラウド、更にその先のITの進歩や、移り変わりが激しいトレンドにフィットしていける企業を選べているかがミソということです。
ポイント2.SI業界は年功序列が根強い。評価が良くても大きく年収が上がることはない
SI業界の給与体系が「年功序列」であることは、多くのエンジニア社員にとってモチベーションが下がる事実です。
基本的にはクライアントありきの仕事内容ですから、競合他社と変わらない仕事をしているのに全然給料が違うということはザラにあります。
安易な転職はおすすめできませんが、結局のところ給料を上げるには「今より給料テーブルが高い企業に転職する」というのが最も近道です。
高評価で頑張ってるのに年10万すら上がらないというのはよくあることですが、転職したら同じような仕事なのに年70万も給料が上がったというのもよくあることです。
ポイント3.転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを選ぶ
エンジニアの仕事を詳しく知らないエージェントは選んではいけません。
- もっと経験が活かせる企業があったはずの人が、「とりあえず経験者がほしい」という程度の企業ばかり紹介された
- もっと高待遇で転職できたはずの人が、PRの仕方を知らないがためにそこまで給料を上げられなかった
ITエンジニアは引っ張りだこですので、転職するだけなら簡単に転職できます。
せっかく転職するなら、自分の経験を必要として高待遇で迎え入れたいという企業に選んで欲しいと思いませんか?
安易に「どこかで聞いたことがある転職エージェント」を使ってしまうと安売りされてしまう原因になります。
人材業界にはエンジニアの仕事のことをよく理解していて、顧客・求職者双方を上手くマッチさせてくれるエージェントも存在します。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを選ぶことは、転職での失敗を避ける基本だと覚えておきましょう。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェント
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを使うことは、2つのメリットがあります。
- これまでの経験を活かすことができ、転職後に必要とされる企業を見つけられる
- 年収を始め、自分を採用するために好条件を出してくれる企業を見つけられる
必要とされることは単純に居心地がよく働きやすい環境と言えますし、どうせなら好条件を出すと言ってくれる企業に転職したいですよね。
そのためにはエンジニアの仕事に詳しく、企業が求める人物像や背景を理解でき、求職者の能力を正確に把握してくれるエージェントが必要です。
技術面に詳しく、求職者へも親身に対応してくれる転職エージェントとしては以下の2社が挙げられます。
1.レバテックキャリア
IT分野の皆さんは、まず第一選択として「レバテックキャリア」は登録するということで問題ないでしょう。
特に、年収アップとスキルアップを目的とした転職においては、豊富な知見をもとに強力な力になってくれるはずです。
年収アップした求職者が7割を超えているということで、30〜40歳ごろの「転職で失敗できない重要タイミング」の方にも多く選ばれています。
もちろん、エンジニア経験者であれば20代も歓迎されます。
- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績がある
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
レバテックキャリア 公式サイト:
2.マイナビITエージェント
新卒採用で有名な「マイナビ」ですが、実はITエンジニアの転職に特化したサービスを展開しています。
全国区のエージェントだからこその案件数・カバー率に加え、エンジニアの仕事やトレンドに詳しいというバランスの良さがポイントです。
転職サポートに登録して最初の面談では、「あれもこれも紹介されても納得感がないと思うので、本当にマッチしている企業を10社だけ紹介させてください」という分かりやすいスタンスで接してくれるのも魅力です。
- IT・Web業界のエンジニアを専門とする転職エージェント
- 技術トレンドの変化を早期にキャッチしており、的確なキャリアアドバイスが得られる
- 「大手からスタートアップ」「SierからWeb」「派遣・SESから正社員」と言った、キャリアチェンジでのサポート実績が豊富
※マイナビIT AGENTは求人企業の性質上、関東・関西・名古屋といった都市部での転職サポートを専門としています。
マイナビITエージェント公式サイト: