「株式会社メイテック」はエンジニア派遣の最古参であり、大手企業ですので有名かと思います。
そんなメイテックへの応募・入社を迷っている方に向けたリサーチ記事です。
転職活動中の現職エンジニアの方だけでなく、就活中の学生さんからしても、
「メイテックにはブラック企業のような悪い評判はないか?」と気になるところかと思います。
今回当サイトでは、実際にメイテックで働かれていた経験のある「元メイテック社員」の方々の生の声を集めました。
メイテックは実はブラック?社員からの評判悪い?
そんなことを、年収面や離職率、といった、複数の要素からリサーチ検証していきたいと思います。
なお、別ページでメイテックの特徴をまとめた記事も掲載しています。
ぜひ別途お読みいただけると、メイテックがどんな会社なのか分かりやすいかと思います!
株式会社メイテックとはどのような会社?
まず第一に、株式会社メイテックの基本情報をおさらいしていきます。
- 設立:昭和49年
- 代表者:代表取締役社長 國分 秀世
- 本社所在地:東京本社/東京都台東区上野1丁目1-10 オリックス上野1丁目ビル
- 資本金:50億円
- 株式:東証一部上場
- 売上高:936億18百万円(グループ連結:2018年3月期)
- 社員数:7,219名(2018年3月31日現在)
- 事業内容:エンジニアリングソリューション事業(機械設計、電気・電子設計、ソフトウェア開発、ケミカル、解析・評価)
これだけ見ると、大変立派な大手企業という印象です。
実際に東証一部に上場しているエンジニア派遣会社というのは、メイテックの他に数えるほどしかありません。
エンジニア派遣事業は「製造業(メーカー)での製品開発」と「ITインフラ開発」の2つに分かれる傾向がありますが、
メイテックの場合は事業内容上、ほとんど「メーカーでの製品開発」に偏っています。
なお、社員数7,000名強という人数規模は、業界2番手に当たります。
メイテックの社風や会社方針に対する元社員の評判は?
メイテックの会社方針をみていくと、コーポレートスローガンは「人と技術で次代を拓く」とあります。
また、メイテックのエンジニア社員に対しては、
定年を迎えるまで第一線の現役エンジニアとして活躍できる、
プロフェッショナルエンジニア「生涯プロエンジニア」を輩出する、
ということに重きを置いています。
実際、製造業のメーカー正社員は30〜40代でマネジャー職になりますと、自分自身が「エンジニア」としてモノづくりに向き合うことはなくなります。
その後何をするかと言えば、プロジェクトの計画管理者として、メンバーを指揮したり、取引先との折衝、予算管理といったことを行うことが殆どです。
そのような中、メイテックとしては「一生涯、現役のエンジニアとしてモノづくりに携われる」ということに重きを置いている、ということですね。
この方針に対して、元社員の評判はどうか?
元メイテック社員の方に対し行った「メイテックの社風・方針に対する満足感」についてのWEBアンケートでは、以下のような評判の声を頂いています。
間接社員(営業など)はエンジニア社員に対し、技術を磨けとやたら言うが、その営業社員自身は受け身な人間が多い。会社方針が浸透しているようには思えない。
ブラックと言うにはメイテックそのものの会社方針・社風というより、派遣先企業の風土が大きく影響するようです。
とは言えこれはメイテックに限らずどこの派遣会社でも似たような具合であり、この手の悪い評判は他の派遣会社のアンケートでも多く見られます。
また、この他の評判としては
「二流大学出身にも関わらずそこそこの給料は貰えているし、派遣会社の中ではネームバリューがあるので我慢できる」
といった、良い・悪いが入り混じった評判もありました。
メイテックの年収面に対する元社員の評判は?
メイテックの中途採用ページを見ますと、以下のようなモデル年収が掲載されています。
モデル年収例
- 初任給:月給 20万4050円
- 25歳:年収491万円、月給31万9508円
- 30歳:年収633万円、月給42万1618円(子1名を扶養。)
- 35歳:年収691万円、月給46万2274円(子2名を扶養。)
(3例とも超過勤務手当30h分と、住宅手当 約30000円/月を含む。)
平均賞与額
年2回分・2016年度実績の平均支給額1,365,819円(管理職以外の平均)
メイテックの年収に対して、元社員の評判はどうか?
元社員に対し行った「メイテックの年収に対する満足度」についてのWEBアンケートでは、以下のような評判の声を頂いています。
給料は社員の”技術グレード”によって決定される。技術グレードの決定には「契約上の派遣時給レート」が関係しており、これは本人がコントロールすることができないため不満である。
いい営業に当たれば、時給アップの交渉もしてくれるが、そもそも派遣先によって時給相場に差があるので不公平感がある。
が、2017年からの改悪で40歳を過ぎると年収が下がっていく謎のシステムになったことで、嫌気がさして転職した。
年収に関する評判とデータを見ていきますと、概ね「中堅メーカー程度」の水準の年収になるようです。
これは業界内で見ると非常にいい額であり、額面に対して悪い評判の声はほぼありませんでした。
しかし、「契約の時給レートによって大きく左右される」ことを嘆く声が多く、私個人としては「2年に一回しか昇給判定のチャンスがない」という点が気になりました。
つまりその一回を逃すと「4年間は給料据え置き」ということになるようです。
ブラックとまでは言わないまでも、例えば20代後半〜30代前半の時期に年収が上がらないというのは厳しいと思います。
ちょうど結婚したり、マイホーム購入を考える時期であり、「もうちょっと上がって欲しい!」と思うような頑張りどきの時期ですからね。
メイテックの離職率はどのくらい?元社員の退職理由は?
メイテックの離職率については、同社のIR情報を参考にすると、直近5年間の退職率は「約3.5〜5%」となっています。
メイテックが属する「製造業」での業界全体の退職率が「11.4%」ということを考えると、それなりに退職は少ないんじゃないか?と思われます。
なお、他のエンジニア派遣会社ですと7〜11%くらいが多い印象です。
離職率だけ見るより、実際の退職理由を読み解く方が分かりやすいので見ていきましょう。
メイテックを退職した理由は?アンケートの評判を調査。
また、一部のエンジニア社員はレベルの低い補助業務をずっと続けており、本人希望がないがしろにされているとも聞き、不安を抱えながら仕事をしていました。
自分は運よく、若手から成長できる現場にずっと派遣されていたためレベルアップできたが、いき遅れないうちに転職しようとずっと思っていた。
退職理由はアンケート内でも悪い評判の声が集中する項目ですが、
「派遣先に依存する」「どこまでいっても派遣である」「地域希望が通らず、営業に決められてしまうことが多い」という声が多く見られました。
一方で入社理由を見ると「派遣でもいいから大手メーカーで実力を身につけたかった」という評判の声が多く、実際にそれは叶っているようです。
メイテックはブラック派遣会社か?
様々な観点から「メイテックはブラック会社か?」「評判は悪いのか?」について検証してきましたが、
正直私個人としては「ブラック企業というほどではない」というのが結論です。
むしろ、派遣先に依存するとしてもその大多数が大手メーカーであり、
大手メーカーならではの働きやすさや、その給与水準を考慮するとお勧めできる候補先だと改めて感じました。
評判から読み解く、メイテックに向いている人・向いていない人
メイテックに向いている人というのは、以下の3点に共感できる人です。
- 派遣先の業界や地域をそれほど選ぶことができないことは理解している。
- 大手メーカーで技術力を身に付けたい
- 多少の振れ幅はあれど、そこそこ安定した給与で働きたい
一方で向いていないと感じるのは以下のような方です。
- ある程度技術力を身に付けてきていて、現職に何かしら不満があってメイテック転職を考えている人。
- 「派遣さん」という外部の人という扱いでプライドが傷つくような人。
- 派遣先ごとの運任せな部分や、その評価体系に不公平感を感じる人。
「メイテックを紹介されたけど、どんな会社か不安だ」という気持ちで当サイトを見たのであれば、ちょっと落ち着いて考えた方がいいかもしれません。
2018年現在、世の中は未曾有の「エンジニア不足」な世の中です。
あなたがどんな経歴・経験をお持ちでメイテックを紹介されたのかは分かりませんが、
基本的に「エンジニア派遣会社」というのはメーカーより圧倒的に入社が容易な会社です。
つまり、エージェント担当者があなたの経歴をよく理解していないまま、
「とりあえず面接まではいけるだろう」と紹介されている可能性があるということです。
できれば「エンジニア派遣じゃなくてメーカーがいいんだけど」と思っているのであれば、
そのことをちゃんと転職エージェントの担当アドバイザーに伝えて紹介し直してもらうか、いっそ担当者を変えてもらった方がいいです。
また、現在利用しているのが「リクルートエージェント(リクナビ)」「doda」といった有名な大手転職エージェントなのであれば、
中堅のエンジニア専門の転職エージェントを利用してみるのが良いかと思います。
例えば「メイテックネクスト」や「ワークポート」がそれに該当し、
アドバイザーは技術に関する知識が豊富なので、紹介先が随分違ってくる傾向にあります。
http://karitetour.com/kyujin/meitec/tokucho-3/