「株式会社セラク」は、東証1部上場の独立系SIer企業です。
既存のSI事業に加え、昨今はAI、IoTを駆使したDX事業にも力を入れており、農業向けの独自IoTサービスを展開するなどアグレッシブな動きが垣間見えます。
このページでは、株式会社セラクの選考への応募を検討している技術職の方に向けて、技術社員(SE)からの評判・口コミをまとめました。
この記事を読めば、株式会社セラクの行っている事業内容や、年収、平均残業時間、有給の取りやすさといった実際の働きやすさまで理解できます。
併せて、すでに退職された方の退職理由についても深堀りし、セラクへの入社前に持っておくべき心構えもお伝えしていきます。
皆さんの就職・転職活動の参考にしてもらえたら幸いです。
SI企業は大手からベンチャーまで多数存在しますが、SI業界のピラミッド構造(下請け構造)のせいもあり「どこも似たような企業に思えてしまう」というのが本音だと思います。
しかしながらコロナ禍以降のデジタルシフトの潮流によって、SI企業は「新しい技術を取り込み、ユーザー企業が求めるトレンドの波に乗れているか?」が問われるタイミングに立たされています。
企業研究を行う上で、実際に働いている技術職の社員や退職者の口コミは有意義な情報ですから、一通りチェックしておきましょう。
株式会社セラクの会社概要|どんな会社?
まずはじめに、『株式会社セラク』がどのような事業を行なっている会社かを振り返ります。
社名 | 株式会社セラク |
---|---|
設立 | 1987年12月 |
資本金 | 2億9,949万5,500円(2021年5月末現在) |
代表取締役社長 | 代表取締役社長 宮崎 龍己 |
従業員数 | 連結 2,564名(2021年5月末現在) |
本社 | 東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア 6F |
SIerという業種内で見ると、「独立系」に該当します。
セラクの『社風・会社方針』に対する評判・口コミ
セラクに勤めた経験のある方に、「会社の社風や会社方針に対してどう感じていたか?」についてアンケートをお願いしました。
社風というと漠然とした内容に感じますが、企業マインドは細かな事業方針や職場の雰囲気であったり、上司からの指示・指導にも影響を与える大事なポイントです。
細かくチェックしていきましょう。
『企業文化としてはかなりフラット』
人間関係が必要以上に濃密であったり、ドライすぎたりすることもない。
この点は個人的にはかなり良いところだと思う。
『企業体質が古いように感じる』
組織としても上が詰まっているように思う。
『トップダウンの傾向が強いと思います』
『古い会社のイメージが抜けない』
残業はそこまでなく、単に朝が弱い人に辛いだけかも?
『教育に関しては力を入れる傾向を感じる』
実際にこれがうまくいって東証1部に上場していると思う。
そのため、教育に関しては力を入れる傾向を感じる。
『未経験の人が入社するには良い環境』
キャリアアップを推奨する雰囲気もあるので、やる気があれば伸びることが可能な環境だと思います。
セラクの「事業内容」に対する評判
次に、「事業内容について技術社員の目線でどう感じているか?」についてです。
まずは独立系のSIerということで、グループ内のシステム更改だけにとらわれない「事業の幅広さ、独自さ」に注目する方が多いのではないでしょうか。
実際に働く社員目線ではどう感じているのでしょうか?
評判・口コミを見ていきましょう。
『とにかくエンジニア人数が多いことが強み』
ほとんどのエンジニアは客先に常駐しているので、同じチームでもない限り他の社員が何をしているか分かりません。
『AIやセキュリティの分野にも手を出している』
現在メインであるインフラ運用のような規模に広がれば、可能性はあると思う。
『農業IT分野の発展を始め、著しい成長を重ねている』
社員数も多いので、営業が現場のことをよく知らずクライアントに対する交渉力が弱いという点を克服できれば期待できます。
『みどりクラウド(農業IoT)が日本で高いシェアを得ている』
シェアこそ高いが市場の母数が少なく単価も高いわけではないので、どのようにマネタイズするかが課題だと思う。
『派遣がメイン』
これだと将来のキャリアビジョンが見えない。
セラクの「仕事内容と成長」に対する評判
続いて、セラクの「技術社員の仕事内容や、成長できる環境かどうか?」の評判について見ていきます。
技術者として実際に働く上で、
- どの工程を担当するのか?
- キャリアアップできるのかどうか?
この仕事内容に関しては最も着目するポイントでしょう。
現場ではSEからPL補佐のレベルまで経験を積むことができました。
そのため、常駐先でしか通用しないスキル・技術のみが蓄積され、エンジニアとしてのキャリアを考えると無駄な時間を過ごしているようにも感じていました。
ただ、働きがいを感じるまでに至るには複数の顧客を経験する必要があり時間を要する。
Salesforceを中心にクラウドサービスの技術を身につけて、それをPJで生かすことができます。
せっかく育てた優秀な人間ほど他の会社に転職してしまうのが残念。
客先常駐のプロジェクトが多く、お客様と話しながら仕事を進めていくため、折衝能力を磨く経験ができた。
セラクの『年収』に対する評判・口コミ
続いて、セラクの「年収」について見ていきます。
年収よりも働きがいや残業時間の面を優先する方も多くなってきた昨今ですが、エンジニアという引く手数多な職業である以上、待遇がいいのか悪いのかは気になるところです。
セラクが公表しているモデル年収と平均年収
年齢 | 経験年数 | 年収 | 月給 |
---|---|---|---|
25歳 | 3年 | 450万円 | |
30歳 | 5年 | 550万円 | |
35歳 | 10年 | 650万円 | |
40歳 | SE/10年 | 700万円 |
このモデル年収には、見込み残業20時間分が付与されています。
内訳や残業時間によって、働く上での受け取り方は大きく変わります。
(極端な話、残業100時間だったら割に合わないと感じるでしょう)
実際の評判・口コミを確認していきましょう。
『年収280万円(20代・一般)』
給与は低く、社内教育で「やりがいがあれば収入の低さは関係ない」と受け取れる旨が書かれていたので、社員に給与を出す気があまりないのだと思います。
昇給も期待できないと考えるのが妥当だと感じます。
『年収228万円、賞与なし(20代・一般)』
高卒、専門卒の場合は「社員B」という括りになる。
ボーナスが支給されるようになるには、資格取得を筆頭に勤務態度などしっかりしなければならない。さらに面談も必要になる。
入社するなら大卒の「社員A」の方がいい。
『年収360万円(20代後半・一般)』
みなし残業20時間分がついています。一番ランクが下のクラスはボーナスなしです。
『年収340万円(20代後半・一般)』
未経験で入社できる分、他社と比べると水準はかなり低めだと思う。ボーナスも少なく、基本給にあまり差がなくともボーナスの差で年収に開きが生まれる。
また、ボーナスをもらう前に退社の意思を示すと半額になると、退職した先輩から聞いている。
『年収700万円(30代前半・マネージャー)』
数年前に年功序列から実力主義にシフトチェンジしています。優秀な社員はストレートに評価される雰囲気ではあると思います。
役職以外に等級が定められていて、基本給に反映される。
年齢による昇給は微々たるもの。基本的に残業代は支給される。
役職による年収推移は?(課長・部長など)
在職者と退職者の口コミを整理していくと、セラクの各役職における年収推移は以下のようになりそうです。
役職名 | 想定年収 |
役職なし(サブリーダー含) | 400〜550万円 |
リーダー | 500〜600万円 |
マネージャー | 600〜700万円 |
次長〜部長 | 700〜800万円 |
分かりやすくレンジが重ならないように記載しましたが、一概にこのレンジ内に収まらないパターンもあるようです。
例えば役職がなくとも、評価が高く経験年数を重ねている方であれば600万円近い給与も目指せるようです。
セラクの『残業・有給・働きやすさ』に対する評判・口コミ
セラクの残業時間と有給休暇取得率については、企業サイトや各種転職サイトにて下記のように公表されています。
平均残業時間 | 平均10時間48分/月 |
有給休暇取得率 | 56% |
働き方改革に取り組んでいるということもアピールされており、平均残業時間が10時間程度というとSIerとしては非常に残業削減が進んでいる印象を受けます。
一方で公表されている有給休暇取得率が、少々低いなと思うのも本音です。
競合他社やエンジニア派遣会社でも70%以上に達している企業は多く見られ、この56%という取得率には疑問符が浮かびます。
実際に勤務している方から見るとどのように感じているのでしょうか?
口コミを見ていきましょう。
自分は月40h程度で有給はあまり消化できませんでした。
忙しい部署は慢性的に忙しいので、ある程度は覚悟したほうが良いでしょう。
プライベートの予定でも、事前に伝えていれば取得は可能だと思う。
子育てをしている自分には大変ありがたく、朝子供を保育園に連れていく時間も融通が聞いたりするので気持ちの余裕も段違い。
自分は残業80時間近くから半分以下(30時間)になってきた。
セラクの「離職率と平均勤続年数」は?
長く勤めたい方にとっては、離職率と平均勤続年数が気になるところでしょう。
セラクの離職率と平均勤続年数は、企業サイトの採用ページにて公表されています。
- 離職率:約5%
- 平均勤続年数:全社平均13年
ちなみに厚生労働省が2019年に公表した雇用動向調査結果によると、SIerが属する「情報通信業」の離職率は9.6%とのこと。
セラクの離職率は5%以下ということですから、単純に考えれば業界平均より低く定着率が良いということが分かります。
後悔のない仕事選びをする上では、離職率より退職理由に着目すべきです。
例えば、仕事では上流工程よりもプログラミングを重視したいとして、退職理由に「開発は下請け任せなので技術力が身に付かなかった」という内容があれば、その企業は避けるべきですよね。
セラクを退職した理由は?
セラクを退職したエンジニア社員の口コミによると、退職した理由は大きく分けて以下の3点が多く挙げられています。
- 成長ができていないという不安・不満があった
- 同業他社と比較して給料が低いと感じていた
- 担当する業務の工程・内容に不満があった