「三菱総研DCS株式会社」は、主に三菱グループのシステム受託事業を行っているSIer企業です。
このページでは、三菱総研DCS株式会社の選考への応募を検討している技術職の方に向けて、技術社員(SE)からの評判・口コミをまとめました。
この記事を読めば、三菱総研DCSが行っている事業内容や、年収、平均残業時間、有給の取りやすさといった実際の働きやすさまで理解できます。
併せて、すでに退職された方の退職理由についても深堀りし、三菱総研DCSへの入社前に持っておくべき心構えもお伝えしていきます。
皆さんの就職・転職活動の参考にしてもらえたら幸いです。
SI企業は大手からベンチャーまで多数存在しますが、SI業界のピラミッド構造(下請け構造)のせいもあり「どこも似たような企業に思えてしまう」というのが本音だと思います。
しかしながらコロナ禍以降のデジタルシフトの潮流によって、SI企業は「新しい技術を取り込み、ユーザー企業が求めるトレンドの波に乗れているか?」が問われるタイミングに立たされています。
企業研究を行う上で、実際に働いている技術職の社員や退職者の口コミは有意義な情報ですから、一通りチェックしておきましょう。
三菱総研DCS株式会社の会社概要|どんな会社?

まずはじめに、『三菱総研DCS株式会社』がどのような事業を行なっている会社かを振り返ります。
社名 | 三菱総研DCS株式会社 |
---|---|
設立 | 1970年7月10日 |
資本金 | 60億5,935万円 |
代表取締役社長 | 松下 岳彦 |
従業員数 | 連結:2,949名 単体:2,178名(2020年9月時点) |
本社 | 東京都品川区東品川四丁目12番2号 品川シーサイドウエストタワー |
株主 | 株式会社 三菱総合研究所、 株式会社 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
SIerという業種内で見ると、「ユーザー系」に該当します。
株主はシンクタンク大手の三菱総合研究所、三菱UFJフィナンシャルグループであることから、親会社との連携によって数多くの顧客のシステム開発に携わっています。
特に三菱UFJをはじめとする金融業界の仕事に強く、技術職(SE)としては勘定系のシステムに携わる機会は多くなることでしょう。
三菱総研DCSの『年収』に対する評判・口コミ
続いて、三菱総研DCSの「年収」について見ていきます。
年収よりも働きがいや残業時間の面を優先する方も多くなってきた昨今ですが、エンジニアという引く手数多な職業である以上、待遇がいいのか悪いのかは気になるところです。
企業サイト内の中途採用募集を見ると、三菱総研DCSの想定年収は「400万円~1,000万円」と記載されていました。
三菱総研DCSが公表しているモデル年収・賞与
もう少し詳しく記載された年齢職種別のモデル年収を探してみましたが、あいにくどこにも記載がありませんでした。
また、賞与が年間何ヶ月分なのかも判明せず、情報が一向に集まりません。
実際の評判・口コミで確認していきましょう。
『年収・賞与』に対する技術職社員による口コミ評判
ここからは、三菱総研DCSで実際に働いていた技術職社員による口コミ評判を見ていきましょう。
口コミは直近3年以内のもののみを掲載しています。
『年収550万円(30代)』
内訳:基本給25万円/月、残業代10万円/月、賞与130万円/年
賞与は平均すると年5ヶ月程度です。
条件を満たしていれば月2万円以下という格安で寮に入ることができるのが嬉しかったです。
『年収750万円(30代)』
内訳:基本給34万円/月、残業代10万円/月、賞与150万円/年
人事制度改革によて早期昇進が可能となったため、20代の若手でも残業ゼロ賞与込みで600万円を達成できる。
近年の優秀層の流出に危機感を持っていると思われる。
『年収500万円(20代)』
内訳:基本給25万円/月、残業代7万円/月、賞与110万円/年
基本給がやや少ない。自己資本比率が高いため、社員への還元ももっとお願いしたい。
『年収400万円(20代)』
ボーナスは出ますが寸志です。同業他社と比べてもとても低いので、期待しないほうがいいと思います。
『年収370万円(30代)』
内訳:基本給20万円/月、残業代6万円/月、賞与50万円/年
基本給が16万円くらいしかなく、技術手当や地域手当のおかげで普通の会社くらいになっている。
『年収400.万円(20代)』
内訳:基本給19万円/月、残業代2万円/月、賞与100万円/年
賞与は年5ヶ月分くらい。
『年収500万円(20代)』
内訳:基本給22万円/月、残業代5万円/月、賞与110万円/年
年間少しずつ上がり、昇給すると月5万円増える。
1000万円を超える人はほとんどいない。
「優秀でも一足飛びに高給取りになれない」のはSIer企業の特徴でもあります。
同じ企業の中にいる限りは、決められた昇給ペースでしか上がりません。
エンジニアの給料というのは「同じ仕事内容・レベルでも、会社が違えば給与レンジごと変わる」ということが簡単に起こります。
三菱総研DCSの「離職率と平均勤続年数」は?
長く勤めたい方にとっては、離職率と平均勤続年数が気になるところでしょう。
企業サイトの新卒採用ページに、三菱総研DCSの新卒3年後離職率は「6.3%」であると記載がありました。
また、平均勤続年数は14.0年です。
同社としては”業界トップクラスの低離職率”とPRする通り、同じSIer業界の他企業より低い離職率であることは間違いありません。
ちなみに厚生労働省が2019年に公表した雇用動向調査結果によると、SIerが属する「情報通信業」の離職率は9.6%とのこと。
離職率が平均より低いと安心できることは間違いありませんが、実際に自分に合っているかどうか?を保証することにはなりません。
後悔のない仕事選びをする上では、離職率より退職理由に着目すべきです。
例えば、仕事では上流工程よりもプログラミングを重視したいとして、退職理由に「開発は下請け任せなので技術力が身に付かなかった」という内容があれば、その企業は避けるべきですよね。
三菱総研DCSを退職した理由は?
三菱総研DCSを退職したエンジニア社員の口コミによると、退職した理由は大きく分けて以下の3点が多く挙げられています。
- 成長ができていないという不安・不満があった
- 同業他社と比較して給料が低いと感じていた
- 担当する業務の工程・内容に不満があった
三菱総研DCSの『社風・会社方針』に対する評判・口コミ
三菱総研DCSに勤めた経験のある方に、「会社の社風や会社方針に対してどう感じていたか?」についてアンケートをお願いしました。
社風というと漠然とした内容に感じますが、企業マインドは細かな事業方針や職場の雰囲気であったり、上司からの指示・指導にも影響を与える大事なポイントです。
細かくチェックしていきましょう。
『とても真面目でかたい社員が多い』
関係性がない中で融通を効かせるのは難しい反面、知り合い同士だとなあなあで済ませることもある。
『出向者が多い』
副部長以上のポジションがザラである。
営業面で力になってくれたりするといてよかったなと思うが、よく分からない人もいる。
『システム化が進んでいない』
紙文化が蔓延している。
昔からの固定観念囚われた無駄な業務も多数存在する。
『日本的な会社である』
人柄がいい人が多いので、仕事はやりやすい。
『社長が変わったことによって会社を変えていこうという意識は強い』
しかし社長が変わったことによって会社を変えていこうという意識は強い。
良くも悪くも今後の体制は変わっていくと思われる。
三菱総研DCSの「事業内容」に対する評判

次に、「事業内容について技術社員の目線でどう感じているか?」についてです。
まずはユーザー系のSIerということで、グループ内のシステム更改が安定的に発生することや、その中でも「新しい技術をどの程度習得できるか?」「枯れた技術ばかりをやることにならないか?」ということに注目する方が多いのではないでしょうか。
三菱総研DCSの取引先
三菱総研DCSの取引先は、「金融・カード」業界の企業が多いです。
特に三菱UFJ銀行をはじめとするMUFG各社は同じ三菱フィナンシャルグループということもあり仕事量も豊富にあります。
その他、証券会社や損保、地方銀行などの仕事にも手を広げています。
三菱総研DCSの『事業内容』に対する評判口コミ

実際に働く社員目線では、事業内容や方針に対しどう感じているのでしょうか?
評判・口コミを見ていきましょう。
『特に新たな事業にチャレンジする様子はない』
OBは静かに定年を迎えたいのか、特に新たな事業にチャレンジする様子はない。
もらえる仕事の内容は、どうでもいいような仕事で、派遣されても存在意義がなく虚しい日々を過ごすことになる。
『先進的なことにはあまり手を出さない』
経営層は親会社から下りてくる人が多いのも影響しているように感じる。
『実質、銀行の2次下請けの位置付け』
自ら新しい価値を市場に展開するという意識は皆無に近い。
『全社で方向性を変えている最中』
最近は弱みをカバーすべく、全社で方向性を変えていってる最中である。
『新しい事業に対し積極的になってきている』
また、親会社であるMRIでのプロジェクトを移管し、新しい業務エリアに裾野を広げているため、新規業務分野へ事業を拡大させていく可能性もある。
三菱総研DCSの「仕事内容と成長」に対する評判
続いて、三菱総研DCSの「技術社員の仕事内容や、成長できる環境かどうか?」の評判について見ていきます。
技術者として実際に働く上で、
- どの工程を担当するのか?
- キャリアアップできるのかどうか?
この仕事内容に関しては最も着目するポイントでしょう。
『金融案件の経験が積める』
金融案件が多く、経験を積めば市場価値の高いSEになれる。
『開発に関しては様々な言語を経験できた』
また、他の協力会社をまとめる経験を積むことができた。
『最新の技術を試したいという人にはお勧めしない』
ただし、新しいことにチャレンジしていきたいという風習が会社としてあまりないので、最新の技術を試したいという人にはお勧めしない。
『上流の要件定義は元請けである親会社が行いがち』
なので上流系の要件定義などは親会社のMRIやMURCが行いがち。
『会社全体でキャリア開発に取り組み、研修環境も整ってきている』
しかし大事なのは自分の向上心だと思う。会社に頼らず成長しようとする姿勢が必要。
『最初の配属から大幅な配置転換があまりない』
社内研修はあるが、結局は個々人のやる気次第である。
三菱総研DCSの『残業・有給・働きやすさ』に対する評判・口コミ
三菱総研DCSの平均残業時間は「平均30時間/月」と記載がありました。
平均残業時間 | 平均30時間/月(出典) |
平均有給休暇取得日数 | 記載なし |
ただし、金融系は業務の波が特に多い仕事でもあり、ピーク時には70〜80時間もの残業時間になることもあります。
一方で有給休暇取得率については公表されておらず、気になるところです。
実際に勤務している方から見るとどのように感じているのでしょうか?
口コミを見ていきましょう。
『残業・有給』に対する技術職社員からの口コミ評判
『休日出勤は少ないように思う。』
残業=コストという風習であり、残業が推奨されない環境で有給も奨励している。
『特にワークライフバランスを考えることはない。』
担当しているプロジェクトの忙しさによってくる。
『残業は多い。23時まで残る時期もある。』
『技術部門だけだと残業は40時間以上だと思われる。』
忙しい時は80時間近くやったこともあるが、最近は残業を減らす動きがありほとんどない。
SI業界で後悔せずに転職するために覚えておきたいこと
SI業界での転職を後悔しないために、いくつか覚えておいて欲しいことがあります。
それは以下の3つのポイントです。
- SI業界(Sier企業)は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
- SI業界は年功序列が根強く、評価が良くても大きく年収が上がることはない
- 転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを利用する
ポイント1.SI業界は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
SI業界はDXの追い風を受けて業績好調と思いきや、実際のところは企業淘汰が始まっています。
足元の状況を見ても官公庁にまでクラウドが普及しているのが現実で、オンプレのシステムはどんどん減らされています。
例えば富士通を始めとして早くからクラウドに取り組んでいた企業は生き残れそうですが、従来の技術しか持たない会社は利益の出る仕事を既に取れなくなってきています。
まさに2極化といって差し支えない状況が生まれています。
大手だから安心ということは全くなく、クラウド、更にその先のITの進歩や、移り変わりが激しいトレンドにフィットしていける企業を選べているかがミソということです。
ポイント2.SI業界は年功序列が根強い。評価が良くても大きく年収が上がることはない
SI業界の給与体系が「年功序列」であることは、多くのエンジニア社員にとってモチベーションが下がる事実です。
基本的にはクライアントありきの仕事内容ですから、競合他社と変わらない仕事をしているのに全然給料が違うということはザラにあります。
安易な転職はおすすめできませんが、結局のところ給料を上げるには「今より給料テーブルが高い企業に転職する」というのが最も近道です。
高評価で頑張ってるのに年10万すら上がらないというのはよくあることですが、転職したら同じような仕事なのに年70万も給料が上がったというのもよくあることです。
ポイント3.転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを選ぶ
エンジニアの仕事を詳しく知らないエージェントは選んではいけません。
- もっと経験が活かせる企業があったはずの人が、「とりあえず経験者がほしい」という程度の企業ばかり紹介された
- もっと高待遇で転職できたはずの人が、PRの仕方を知らないがためにそこまで給料を上げられなかった
ITエンジニアは引っ張りだこですので、転職するだけなら簡単に転職できます。
せっかく転職するなら、自分の経験を必要として高待遇で迎え入れたいという企業に選んで欲しいと思いませんか?
安易に「どこかで聞いたことがある転職エージェント」を使ってしまうと安売りされてしまう原因になります。
人材業界にはエンジニアの仕事のことをよく理解していて、顧客・求職者双方を上手くマッチさせてくれるエージェントも存在します。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを選ぶことは、転職での失敗を避ける基本だと覚えておきましょう。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェント
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを使うことは、2つのメリットがあります。
- これまでの経験を活かすことができ、転職後に必要とされる企業を見つけられる
- 年収を始め、自分を採用するために好条件を出してくれる企業を見つけられる
必要とされることは単純に居心地がよく働きやすい環境と言えますし、どうせなら好条件を出すと言ってくれる企業に転職したいですよね。
そのためにはエンジニアの仕事に詳しく、企業が求める人物像や背景を理解でき、求職者の能力を正確に把握してくれるエージェントが必要です。
技術面に詳しく、求職者へも親身に対応してくれる転職エージェントとしては以下の2社が挙げられます。
1.レバテックキャリア

IT分野の皆さんは、まず第一選択として「レバテックキャリア」は登録するということで問題ないでしょう。
特に、年収アップとスキルアップを目的とした転職においては、豊富な知見をもとに強力な力になってくれるはずです。
年収アップした求職者が7割を超えているということで、30〜40歳ごろの「転職で失敗できない重要タイミング」の方にも多く選ばれています。
もちろん、エンジニア経験者であれば20代も歓迎されます。
- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績がある
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
レバテックキャリア 公式サイト:

2.マイナビITエージェント

新卒採用で有名な「マイナビ」ですが、実はITエンジニアの転職に特化したサービスを展開しています。
全国区のエージェントだからこその案件数・カバー率に加え、エンジニアの仕事やトレンドに詳しいというバランスの良さがポイントです。
転職サポートに登録して最初の面談では、「あれもこれも紹介されても納得感がないと思うので、本当にマッチしている企業を10社だけ紹介させてください」という分かりやすいスタンスで接してくれるのも魅力です。
- IT・Web業界のエンジニアを専門とする転職エージェント
- 技術トレンドの変化を早期にキャッチしており、的確なキャリアアドバイスが得られる
- 「大手からスタートアップ」「SierからWeb」「派遣・SESから正社員」と言った、キャリアチェンジでのサポート実績が豊富
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