「株式会社富士通エフサス」は、富士通を源流に持つメーカー系SIer企業です。
このページでは、株式会社富士通エフサスの選考への応募を検討している技術職の方に向けて、技術社員(SE)からの評判・口コミをまとめました。
この記事を読めば、富士通エフサスが行っている事業内容や、年収、平均残業時間、有給の取りやすさといった実際の働きやすさまで理解できます。
併せて、すでに退職された方の退職理由についても深堀りし、富士通エフサスへの入社前に持っておくべき心構えもお伝えしていきます。
皆さんの就職・転職活動の参考にしてもらえたら幸いです。
SI企業は大手からベンチャーまで多数存在しますが、SI業界のピラミッド構造(下請け構造)のせいもあり「どこも似たような企業に思えてしまう」というのが本音だと思います。
しかしながらコロナ禍以降のデジタルシフトの潮流によって、SI企業は「新しい技術を取り込み、ユーザー企業が求めるトレンドの波に乗れているか?」が問われるタイミングに立たされています。
企業研究を行う上で、実際に働いている技術職の社員や退職者の口コミは有意義な情報ですから、一通りチェックしておきましょう。
株式会社富士通エフサスの会社概要|どんな会社?
まずはじめに、『株式会社富士通エフサス』がどのような事業を行なっている会社かを振り返ります。
社名 | 株式会社富士通エフサス |
---|---|
設立 | 1989年3月1日 |
資本金 | 94億175万円 |
代表取締役社長 | 小林 俊範 |
従業員数 | 連結:6,584名 |
本社 | 神奈川県川崎市中原区中丸子13-2 野村不動産武蔵小杉ビルN棟 |
株主 | 株式会社 三菱総合研究所、 株式会社 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
SIerという業種内で見ると、富士通を源流にもつため「メーカー系」に該当します。
富士通エフサスは、母体である富士通が販売した情報システムの運用・保守を受け持つ企業として発足しました。
その後、企画・コンサルティングから設計・構築フェーズへと事業拡大し、現在に至ります。
富士通エフサスの『年収』に対する評判・口コミ
続いて、富士通エフサスの「年収」について見ていきます。
年収よりも働きがいや残業時間の面を優先する方も多くなってきた昨今ですが、エンジニアという引く手数多な職業である以上、待遇がいいのか悪いのかは気になるところです。
企業サイト内の中途採用募集を見ると、富士通エフサスの想定年収は「400万円~700万円」と記載されていました。
富士通エフサスが公表しているモデル年収・賞与
富士通エフサスのモデル年収を探してみたところ、dodaの求人募集に以下の記載がありました。
年齢 | 役職 | 年収 |
---|---|---|
20代後半 | メンバー | 560万円 |
30代前半 | リーダー | 685万円 |
30代後半 | 幹部候補 | 765万円 |
こちらは20時間分の残業代を含んだモデル年収です。
実際の評判・口コミで確認していきましょう。
『年収・賞与』に対する技術職社員による口コミ評判
ここからは、富士通エフサスで実際に働いていた技術職社員による口コミ評判を見ていきましょう。
口コミは直近3年以内のもののみを掲載しています。
『年収380万円(20代)』
内訳:基本給19万円/月、残業代5万円/月、賞与90万円/年
グレードのようなものがあり、昇格試験を受け合格すれば昇給する。
手当としてはリモート手当、地区手当、家賃補助などがある。
『年収450万円(20代)』
内訳:基本給20万円/月、残業代6万円/月、賞与100万円/年
給与はグレード制だが、大きく金額が変わるわけではなく、役職者にならなければあまり上がらない。
40歳の先輩も月35万円くらいだと聞いている。
『年収750万円(30代)』
内訳:基本給35万円/月、残業代12万円/月、賞与180万円/年
最上グレードまで上がったことで現在の基本給になった。
これ以上は世間で言う課長職にならないと増えない。
『年収530万円(30代)』
内訳:基本給25万円/月、残業代10万円/月、賞与110万円/年
残業代は満額出ます。残業規制が強まったため、年収はそこまで多くはないと思います。
特に基本給は上がりづらいため、残業がない月の月収はかなり寂しいものとなります。
『年収550万円(30代)』
内訳:基本給28万円/月、残業代4万円/月、賞与130万円/年
良くも悪くも年功序列、頑張っている若手よりも全然頑張っていないベテランの方が給料が倍以上高く、若手のモチベーションは非常に悪いと思います。
モチベーションのある若者は軒並みベンチャーやコンサルに転職しているのが現状です。
『年収700万円(40代)』
内訳:基本給35万円/月、残業代10万円/月、賞与160万円/年
少し前までは成果評価でしたが、現在はプロセス評価になりました。
SEで言うと、技術力が評価されていたのが人物面も含むバランス型の評価になったと思います。
『年収780万円(40代・カスタマーエンジニア)』
内訳:基本給31万円/月、残業代15万円/月、賞与150万円/年
年功序列型です。長く働けばそれなりに基本給が上がります。
残業ありきの年収になってしまうので、働き方改革で年収は下がっていくと思います。
「優秀でも一足飛びに高給取りになれない」のはSIer企業の特徴でもあります。
同じ企業の中にいる限りは、決められた昇給ペースでしか上がりません。
エンジニアの給料というのは「同じ仕事内容・レベルでも、会社が違えば給与レンジごと変わる」ということが簡単に起こります。
富士通エフサスの「離職率と平均勤続年数」は?
長く勤めたい方にとっては、離職率と平均勤続年数が気になるところでしょう。
企業サイトの新卒採用ページに、富士通エフサスの離職率として、「2012年:新卒106名→3年後在籍人数:101名」と記載がありました。
同社としては”業界トップクラスの低離職率”とPRする通り、同じSIer業界の他企業より低い離職率であることは間違いありません。
ちなみに厚生労働省が2019年に公表した雇用動向調査結果によると、SIerが属する「情報通信業」の離職率は9.6%とのこと。
離職率が平均より低いと安心できることは間違いありませんが、実際に自分に合っているかどうか?を保証することにはなりません。
後悔のない仕事選びをする上では、離職率より退職理由に着目すべきです。
例えば、仕事では上流工程よりもプログラミングを重視したいとして、退職理由に「開発は下請け任せなので技術力が身に付かなかった」という内容があれば、その企業は避けるべきですよね。
富士通エフサスを退職した理由は?
富士通エフサスを退職したエンジニア社員の口コミによると、退職した理由は大きく分けて以下の3点が多く挙げられています。
- 成長ができていないという不安・不満があった
- 同業他社と比較して給料が低いと感じていた
- 担当する業務の工程・内容に不満があった
富士通エフサスの『社風・会社方針』に対する評判・口コミ
富士通エフサスに勤めた経験のある方に、「会社の社風や会社方針に対してどう感じていたか?」についてアンケートをお願いしました。
社風というと漠然とした内容に感じますが、企業マインドは細かな事業方針や職場の雰囲気であったり、上司からの指示・指導にも影響を与える大事なポイントです。
細かくチェックしていきましょう。
『比較的自由にキャリア形成が可能』
以前に比べ社内の雰囲気は良くなりつつあります。
『多くの場面で上位に申請や伺いを立てる必要がある』
組織は職種制の縦割りであり、現場寄りの体質ではありません。
『システム化が進んでいない』
紙文化が蔓延している。
昔からの固定観念囚われた無駄な業務も多数存在する。
『日本的な会社である』
人柄がいい人が多いので、仕事はやりやすい。
『親会社からの出向者が多い』
良くも悪くも保守的な企業文化である。
『顧客ファースト文化』
富士通エフサスの「事業内容」に対する評判
次に、「事業内容について技術社員の目線でどう感じているか?」についてです。
まずはメーカー系のSIerということで、グループ内のシステム更改が安定的に発生することや、その中でも「新しい技術をどの程度習得できるか?」「枯れた技術ばかりをやることにならないか?」ということに注目する方が多いのではないでしょうか。
富士通エフサスの強み
富士通エフサスの強みは、運用・保守体制のスケールです。
元々が富士通のシステム運用保守を目的として設立された経緯から、安定運用ができる体制づくりに重きが置かれています。
全国各地に拠点を構え、国内で最大級のサポート体制を構築しています。
富士通エフサスの『事業内容』に対する評判口コミ
実際に働く社員目線では、事業内容や方針に対しどう感じているのでしょうか?
評判・口コミを見ていきましょう。
『大規模ユーザのコネクションがあるのは強い』
しかしハードの保守は徐々に保守料金が下がっており、先細りを感じています。
『先進的なことにはあまり手を出さない』
経営層は親会社から下りてくる人が多いのも影響しているように感じる。
『富士通グループとして様々な環境で働ける』
インフラ基盤の導入は実績が多数あり、ノウハウ化された工程で堅実にプロジェクトを進められる能力がある。
『現場はお客様をしっかりと関係構築できている』
一方で富士通本体がDX企業になるために脱却しようとしている事業で成り立っている企業とも言える。
『技術者の育成をしなければ事業継続は厳しい』
新技術に対する技術の確立、技術者の育成をしなければ事業継続は厳しくなってくると思う。
親会社の富士通と連携して業務が拡大することを願っている。
富士通エフサスの「仕事内容と成長」に対する評判
続いて、富士通エフサスの「技術社員の仕事内容や、成長できる環境かどうか?」の評判について見ていきます。
技術者として実際に働く上で、
- どの工程を担当するのか?
- キャリアアップできるのかどうか?
この仕事内容に関しては最も着目するポイントでしょう。
『新入社員研修はかなり充実していた』
配属後の研修も多かったので、学ぶ意欲があれば成長できる環境だと思います。
『開発に関しては様々な言語を経験できた』
また、他の協力会社をまとめる経験を積むことができた。
『若手の時はキャリアプランを描きやすかった』
途中で管理職に進むか、現場のSEとしてやっていくか選択する時が来る。
現場は業務量も多いので働き続けるには覚悟がいると感じた。
『育成計画はあまりない』
教育自体はしっかりしていましたが、育成計画はあまりないので自身で主張していくことが大事です。
『大規模案件で技術が身に付く』
仕事の推進方法や、顧客・協力会社との付き合い方を学べました。
『高額な資格も取得させてくれた』
資格取得もしやすく、ITILやPMPなど高額な資格も取得させてくれました。
富士通エフサスの『残業・有給・働きやすさ』に対する評判・口コミ
富士通エフサスの平均残業時間は「平均30時間/月」と記載がありました。
平均残業時間 | 平均30時間/月(出典) |
平均有給休暇取得日数 | 13.5日 |
ただし、金融系は業務の波が特に多い仕事でもあり、ピーク時には70〜80時間もの残業時間になることもあります。
一方で有給休暇取得率については公表されておらず、気になるところです。
実際に勤務している方から見るとどのように感じているのでしょうか?
口コミを見ていきましょう。
『残業・有給』に対する技術職社員からの口コミ評判
『休日出勤は少ないように思う。』
残業=コストという風習であり、残業が推奨されない環境で有給も奨励している。
『特にワークライフバランスを考えることはない。』
担当しているプロジェクトの忙しさによってくる。
『残業は多い。23時まで残る時期もある。』
『技術部門だけだと残業は40時間以上だと思われる。』
忙しい時は80時間近くやったこともあるが、最近は残業を減らす動きがありほとんどない。
SI業界で後悔せずに転職するために覚えておきたいこと
SI業界での転職を後悔しないために、いくつか覚えておいて欲しいことがあります。
それは以下の3つのポイントです。
- SI業界(Sier企業)は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
- SI業界は年功序列が根強く、評価が良くても大きく年収が上がることはない
- 転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを利用する
ポイント1.SI業界は企業淘汰が始まっており2極化しつつある
SI業界はDXの追い風を受けて業績好調と思いきや、実際のところは企業淘汰が始まっています。
足元の状況を見ても官公庁にまでクラウドが普及しているのが現実で、オンプレのシステムはどんどん減らされています。
例えば富士通を始めとして早くからクラウドに取り組んでいた企業は生き残れそうですが、従来の技術しか持たない会社は利益の出る仕事を既に取れなくなってきています。
まさに2極化といって差し支えない状況が生まれています。
大手だから安心ということは全くなく、クラウド、更にその先のITの進歩や、移り変わりが激しいトレンドにフィットしていける企業を選べているかがミソということです。
ポイント2.SI業界は年功序列が根強い。評価が良くても大きく年収が上がることはない
SI業界の給与体系が「年功序列」であることは、多くのエンジニア社員にとってモチベーションが下がる事実です。
基本的にはクライアントありきの仕事内容ですから、競合他社と変わらない仕事をしているのに全然給料が違うということはザラにあります。
安易な転職はおすすめできませんが、結局のところ給料を上げるには「今より給料テーブルが高い企業に転職する」というのが最も近道です。
高評価で頑張ってるのに年10万すら上がらないというのはよくあることですが、転職したら同じような仕事なのに年70万も給料が上がったというのもよくあることです。
ポイント3.転職エージェントを使うなら、エンジニアのスキルやキャリアに詳しいエージェントを選ぶ
エンジニアの仕事を詳しく知らないエージェントは選んではいけません。
- もっと経験が活かせる企業があったはずの人が、「とりあえず経験者がほしい」という程度の企業ばかり紹介された
- もっと高待遇で転職できたはずの人が、PRの仕方を知らないがためにそこまで給料を上げられなかった
ITエンジニアは引っ張りだこですので、転職するだけなら簡単に転職できます。
せっかく転職するなら、自分の経験を必要として高待遇で迎え入れたいという企業に選んで欲しいと思いませんか?
安易に「どこかで聞いたことがある転職エージェント」を使ってしまうと安売りされてしまう原因になります。
人材業界にはエンジニアの仕事のことをよく理解していて、顧客・求職者双方を上手くマッチさせてくれるエージェントも存在します。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを選ぶことは、転職での失敗を避ける基本だと覚えておきましょう。
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェント
エンジニアの仕事に詳しい転職エージェントを使うことは、2つのメリットがあります。
- これまでの経験を活かすことができ、転職後に必要とされる企業を見つけられる
- 年収を始め、自分を採用するために好条件を出してくれる企業を見つけられる
必要とされることは単純に居心地がよく働きやすい環境と言えますし、どうせなら好条件を出すと言ってくれる企業に転職したいですよね。
そのためにはエンジニアの仕事に詳しく、企業が求める人物像や背景を理解でき、求職者の能力を正確に把握してくれるエージェントが必要です。
技術面に詳しく、求職者へも親身に対応してくれる転職エージェントとしては以下の2社が挙げられます。
1.レバテックキャリア
IT分野の皆さんは、まず第一選択として「レバテックキャリア」は登録するということで問題ないでしょう。
特に、年収アップとスキルアップを目的とした転職においては、豊富な知見をもとに強力な力になってくれるはずです。
年収アップした求職者が7割を超えているということで、30〜40歳ごろの「転職で失敗できない重要タイミング」の方にも多く選ばれています。
もちろん、エンジニア経験者であれば20代も歓迎されます。
- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績がある
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
レバテックキャリア 公式サイト:
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