「キヤノンITソリューションズ株式会社」は、大手電子機器メーカーのキヤノングループに属する大手SIer企業です。
このページでは、キヤノンITソリューションズの新卒・中途選考への応募を考えている方に向けて、技術社員(SE)からの評判・口コミをまとめました。
SI企業は大手からベンチャーまで多数存在しますが、SI業界のピラミッド構造(下請け構造)のせいもあり「どこも似たような企業に思えてしまう」というのが本音だと思います。
しかしながらコロナ禍以降のデジタルシフトの潮流によって、SI企業は「新しい技術の取り込みや、ユーザー企業が求めるトレンドの波に乗れているかどうか?」の岐路に立たされています。
企業研究を行う上で、実際に働いている技術職の社員や退職者の口コミは有意義な情報ですから、一通りチェックしておきましょう。
キヤノンITソリューションズ株式会社の会社概要|どんな会社?

まずはじめに、『キヤノンITソリューションズ株式会社』がどのような事業を行なっている会社かを振り返ります。
社名 | キヤノンITソリューションズ株式会社 |
---|---|
設立 | 1982年7月1日 |
資本金 | 3,617百万円 |
代表取締役社長 | 代表取締役社長 金澤 明 |
従業員数 | 3,646名(2020年12月時点) |
本社 | 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー |
持株会社 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社 |
社員数の面では3,000名を超えており、毎年の新卒採用人数は200名を超えます。
紛れもなくSIerとしては大企業に分類されます。
キヤノンITソリューションズの『年収』に対する評判|モデル年収、給料、賞与・ボーナスは?
続いて、キヤノンITソリューションズの「年収」について見ていきます。
年収よりも働きがいや残業時間の面を優先する方も多くなってきた昨今ですが、エンジニアという引く手数多な職業である以上、待遇がいいのか悪いのかは気になるところです。
キヤノンITソリューションズのモデル年収はdodaの中途採用求人に記載がありました。
キヤノンITソリューションズが公表しているモデル年収と平均年収
年齢 | 経験年数 | 年収 | 月給 |
---|---|---|---|
29歳 | 3年 | 490万円 | 27万円 |
28歳・リーダー | 5年 | 600万円 | 44万円 |
35歳・マネージャー | 10年 | 800万円 | 年俸制 |
また、dodaの求人情報によれば2021年度のキヤノンITソリューションズの平均年収は「488万円」だそうです。
このモデル年収では、残業時間が記載されていません。
内訳や残業時間によって、働く上での受け取り方は大きく変わります。
(極端な話、残業100時間だったら割に合わないと感じるでしょう)
賞与は出した成果によって差がつくものの、大半の社員が同じ評価を受けている気がします。
昇給についても大幅な昇給はなかなかないので、金銭面をモチベーションにすることは難しいと思います。
賞与は年々増加しており、2020年度では年間4ヶ月が基本。評価によりそれ以上支給されることもある。
若手のうちはやるべき仕事さえこなしていれば、年1−2万円は基本給が上がる。
賞与は1回につき基本給2ヶ月分がもらえる。よっぽどいい成果を出したりしない限り、2ヶ月分から変動はない。
住宅手当なし。年収提示は月20時間の残業込みで説明される。
通勤手当は6ヶ月分を1回で振り込まれるので、毎月定期代を購入していると損をする。
数年前に基本給がベースアップしたとのことだが、同業者と比べるとやはり少ない印象。
残業代で稼ごうとしても、現場によっては定時上がりが絶対のところもある。
キヤノンITソリューションズの評価制度は?
年功序列のようなこともなく、昇格に応じて給与も上がっていった。
キヤノンITソリューションズの役職による年収推移は?(課長・部長など)
dodaに掲載されているキヤノンITソリューションズのモデル年収によると、各役職における年収推移は以下の通りです。
役職名 | 想定年収 |
役職なし・28歳 | 500万円 |
主任クラス・31歳 | 636.7万円 |
課長クラス | 711万円 |
キヤノンITソリューションズの賞与・ボーナスは?
どこの企業も同じかもしれないが、夏のボーナスは前年度の下期の実績なので昇級前の等級がベースとなるため、より少なくなる。
キヤノンITソリューションズの「社風」に対する評判
キヤノンITソリューションズに勤めた経験のある方に、「会社の社風に対してどう感じていたか?」についてアンケートをお願いしました。
社風というと漠然とした内容に感じますが、企業マインドは細かな事業方針や職場の雰囲気であったり、上司からの指示・指導にも影響を与える大事なポイントです。
実際にキヤノンITソリューションズに勤務したことがある皆さんからはどのように感じられていたのでしょうか?
口コミを細かくチェックしていきましょう。
経歴や社歴などで発言力があまり変わらず、若手社員の意見も中身を見てくれる。
完全なトップダウンでの組織運用であることから、直接的な会社とのつながりは薄いです。
小さな会社がまとまって3000人規模の会社になったと考えた方がいいかもしれない。
私の部署は外に派遣されることがないが、他の部署は外に派遣される部署ばかりです。
モチベーションが極端に低いチームもあれば、高いチームもある。
自分でガンガン仕事とって提案して、アクティブに主体的に動きたい人には良いかも。
キヤノンITソリューションズの「事業内容」に対する評判

次に、「事業内容について技術社員の目線でどう感じているか?」についてです。
実際に働く社員目線ではどう感じているのでしょうか?
評判・口コミを見ていきましょう。
しっかりモノにする技術力は強みだと思う。
母体が大きいグループのため、新しい技術への積極投資が可能で、中長期でも強いと感じる。
ただ、IT関連の事務作業をする派遣を続けたいのか、それとも技術者を育ててエンジニアを売りたいのかよくわからなかった。
現在は会社規模を大きくしようとするのに躍起になっており、実績も出ている。
が、長い目で考えると不安。
内製化をするつもりがなく悪循環となっている。
弱みは育成力がない点。業務スケジュールに追われてそれどころではない人が多い。
キヤノンITソリューションズの『仕事内容と成長』に対する評判
続いて、キヤノンITソリューションズの「技術社員の仕事内容や、成長できる環境かどうか?」の評判について見ていきます。
技術者として実際に働く上で、
- どの工程を担当するのか?
- 成長、キャリアアップできるのかどうか?
この仕事内容に関しては最も着目するポイントでしょう。
ただ、キャリアパスは実質マネジャーロールしかなく、エンジニアとしての成長は一定以上のレベルでは厳しいです。
そういう社員はマネジャーを目指す形になると思います。
プロジェクト配属後も先輩次第かもしれませんが、面倒をよくみてくれる会社です。
ただし扱う商材の種類が多いのに各プロダクトの専任者がいるわけではないので、技術側としてはなんでもやらなければならない点はきつかったです。
今後のキャリアプランからこういう仕事がしたいと相談したときに、真摯に向き合ってくれる上司の下につくことができればやりたいことに挑戦できる可能性があるが、そうでない人の下につくと難しいと思う。
優秀な顧客のプロジェクトにかかわることができれば、総じてスキルアップにつながる。
キヤノンITソリューションズの『残業・有給・働きやすさ』に対する評判
キヤノンITソリューションズの残業時間と有給休暇取得率については、企業サイトや各種転職サイトにて下記のように公表されています。
平均残業時間 | 約17.6時間/月(2020年実績) |
平均有給休暇取得率 | 82.3%(2019年実績) |
働き方改革に取り組んでいるということもアピールされており、平均残業時間が20時間程度というとSIerとしてはかなり残業削減が進んでいる印象を受けます。
有給休暇取得率については公表されていないものの、客先常駐が主体であるため配属されている現場のプロジェクト次第、という空気感があるようです。
実際に勤務している方から見るとどのように感じているのでしょうか?
口コミを見ていきましょう。
そのため、残業は減る方向にあります。
しかし、業務での残業は30時間までとなったので、ひどい残業は減ったと思われる。
残業は現場によりマチマチで、定時退社が基本となる現場もあれば、残業が当たり前のような現場もある。
お子さんがいる方もたくさん働いていますので、女性にとても働きやすい環境だと思います。
キヤノンITソリューションズの退職金制度は?
キヤノンITソリューションズの退職金は「基本給に含んでの前払い」として2万円支払われます。
直接受け取るだけでなく、確定拠出年金として使うことも選択できます。
キヤノンITソリューションズの『勤務地と転勤頻度』は?
キヤノンITソリューションズの『勤務地』、つまり常駐先はどのあたりになるのでしょうか?
また転勤頻度についても調査します。
キヤノンITソリューションズの『離職率と平均勤続年数』は?
長く勤めたい方にとっては、離職率と平均勤続年数が気になるところでしょう。
キヤノンITソリューションズの離職率は、入社3年後定着率として「94%」と公表されています。
新卒入社後に3年以内で退職した社員が100人中6人だけということで、離職率は非常に低いと言えます。
ちなみに厚生労働省が2019年に公表した雇用動向調査結果によると、SIerが属する「情報通信業」の離職率は9.6%とのこと。
後悔のない仕事選びをする上では、離職率より退職理由に着目すべきです。
例えば、仕事では上流工程よりもプログラミングを重視したいとして、退職理由に「開発は下請け任せなので技術力が身に付かなかった」という内容があれば、その企業は避けるべきですよね。
キヤノンITソリューションズを退職した理由は?
キヤノンITソリューションズを退職したエンジニア社員の口コミによると、退職した理由は大きく分けて以下の3点が多く挙げられています。
- 成長ができていないという不安・不満があった
- 同業他社と比較して給料が低いと感じていた
- 担当する業務の工程・内容に不満があった
細かい退職理由や同業他社比較、辞めたいと考えたきっかけについては「システナを辞めたい理由は?SE目線で退職理由を考察」にて解説しています。
なお、SIer全体の退職理由や背景について、「SIer勤務のSEが「辞めたい」と思い詰めてしまう背景とは?」のページで解説しています。
ITエンジニア専門の転職エージェント
ITエンジニアの皆さんは、
「レバテックキャリア」
「マイナビITエージェント」
上記の2サービスに登録しておくと良いでしょう。
どのエージェントも相談から親身に接してくれるので、安心して大丈夫です。

まず第一に登録すべきエージェントが「レバテックキャリア」です。
レバテックキャリアは、ITエンジニアの実務経験者には広く勧めたいエージェントです。

IT分野の皆さんは、まず第一選択として「レバテックキャリア」は登録するということで問題ないでしょう。
特に、年収アップとスキルアップを目的とした転職においては、豊富な知見をもとに強力な力になってくれるはずです。
保有求人の半分以上が年収600万円超えの求人となっており、中堅〜40歳ごろの「転職で失敗できない重要タイミング」の方にも多く選ばれています。
実績で見ると、2019年6月~2020年5月で転職が決定したレバテックキャリア登録者のうち、【77%】の方が年収UPを実現しています。
続いてセカンドオピニオンとして登録すべきエージェントが「マイナビITエージェント」です。

マイナビITエージェントは、ITエンジニア実務経験者であれば、業務系・Web系・ITインフラと言った分野や工程を問わず、幅広く対応できる優秀なエージェントです。
先に紹介するレバテックキャリアと比較すると、経験が浅い若手エンジニアの方にも親身に対応してくれたという口コミを見かけます。
とはいえ求人の質と量や、アドバイザー人数・専門性といった点ではレバテックキャリアが秀でています。
一人のアドバイザーだけを信用するのは危うさもありますから、レバテックキャリアとマイナビITエージェント両方の話を聞いて判断すると、焦って失敗せずに済みます。
一手間を惜しまず登録して、電話・オンラインでの面談を一度は行っておきましょう。
エージェントによって、取引している企業や太いパイプがある企業が異なるため、お互い違った求人やキャリアの考え方を出してきて面白いと思います。
仮に転職しないとしても、皆さんがこれから働いていく上で有益な情報が得られることでしょう。
1.「
レバテックキャリア」ITエンジニア経験者はマスト

- ITエンジニア経験者の転職支援に特化した専門エージェント
- 保有求人7000件以上のうち、8割以上が年収600万円以上の求人(登録者の77%が年収アップを達成した高実績がある)
- 大手IT・WEB系企業からスタートアップまで幅広い転職支援実績が多数
※サービス対象エリアは、関東(東京・千葉・埼玉・神奈川)/関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)/九州(福岡)
※レバテックキャリアではエンジニア未経験者の求人は取り扱っていないのでご注意ください。
レバテックキャリア公式サイト:

2.「マイナビIT AGENT」年齢・経験・エリアの幅が広いバランス型

- IT・Web業界のエンジニアを専門とする転職エージェント
- 技術トレンドの変化を早期にキャッチしており、的確なキャリアアドバイスが得られる
- 「大手からスタートアップ」「SierからWeb」「派遣・SESから正社員」と言った、キャリアチェンジでのサポート実績が豊富
※マイナビIT AGENTは求人企業の性質上、関東・関西・名古屋といった都市部での転職サポートを専門としています。
マイナビITエージェント公式サイト: