「株式会社メイテックフィルダーズ」はエンジニア派遣業界でも最古参・大手である「株式会社メイテック」のグループ会社です。
メイテック同様、ものづくりメーカー向けの派遣を事業としていますが、狙っている顧客ターゲットの違いで分かれています。
転職活動中の現職エンジニアの方だけでなく、就活中の学生さんからしても、
「メイテックフィルダーズは入社しても大丈夫?後悔しない?」とか、
「実はブラックだったりしないか、評判が気になる。」というところが大いにあるかと思います。
今回当サイトでは、実際にメイテックフィルダーズで働かれていた経験のある「元メイテックフィルダーズ社員」の方々の生の声を集めました。
メイテックフィルダーズの評判は?実際のところ、入社しても大丈夫?
そんなことを、年収面や離職率、また実際の派遣先といった、複数のファクターからリサーチ検証していきたいと思います。
9-10月にかけては、転職活動を開始する穴場かつ絶好のタイミングです。
なぜなら、7月の賞与(ボーナス)支給後に退職しようとした人の多くは、業務の引き継ぎの都合で「半期の区切れである9月末」で退職することになるからです。
この9月末退職者の穴埋め求人が出ているのが、まさに9〜10月という時期です。
各社とも穴埋めということもあり定数が決まっているので、転職活動スタートが早いほど地域や業種といった選択肢の幅を広く取ることができます。
*専門職であるエンジニアの求人は「エンジニア専門の転職サイト」に多く集まりますので、まずは無料登録の上、専任のアドバイザーから「転職すべきかどうか?」のカウンセリングを受けてみると良いでしょう。
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モノづくり系エンジニア専門:メイテックネクスト(公式サイトへ)
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IT系エンジニア専門:レバテックキャリア(公式サイトへ)
株式会社メイテックフィルダーズとはどのような会社?特徴は?

まず第一に、株式会社メイテックフィルダーズの基本情報をおさらいしていきます。
- 設立:2004年10月
- 代表者:代表取締役社長 茂手木 雅樹
- 本社所在地:東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館5F
- 資本金:4億8,365万4千円
- 社員数:7,230名(2018年4月現在)
- 事業内容:R&Dに特化した【機械・電子・電気・ソフトウェア】の技術者特定派遣及び開発請負
メイテックフィルダーズで気になるのは、何と言っても親会社である「メイテック」本体との関係性です。
簡潔に言ってしまえばターゲットとしている顧客層によって分かれており、具体的に言うと以下の2つの特徴が異なります。
- 対応する業務内容が異なる。(メイテックはハイエンド寄りの開発業務。これに対し、フィルダーズはローテク寄りで設備設置・調整などのフィールドエンジニアリングまで対応。)
- 派遣サービス料金、つまり時給が異なる。(メイテックが業界屈指の高額時給なのに対し、フィルダーズは平均〜若干リーズナブルな時給設定。)
メイテック本体としては「料金が高くとも、本当に技術力を必要としている顧客」に注力し、
一方のメイテックフィルダーズは「手が足りてないけど、そんなに料金を払える状況ではない」と言った顧客をターゲットとしている点が特徴ですね。
当然、採用基準としている項目や、ハードルの高さという点で両社にはそれぞれ違いがあることは想像に容易いですし、給料やキャリアプランという面でも相応の差が出てくることと思います。

上の図はメイテックの公式サイトに掲載されているIR情報(投資家向け情報)の一部分です。
表の青色部分は「ハイエンド領域」とあり、これはメイテック本体を指しています。
一方その下部、緑色の部分は「ミドル領域」とあり、フィルダーズはここに該当します。
説明文には「より幅広い業務への拡大」とあり想像するに
- 人手不足な世の中なので、優秀な社員は対応レンジを若干ハイエンド寄りに広げる
- 設計開発から遠いものの、技術者と呼ばれる仕事であれば分野を広げる(新規マーケット開拓)
と言ったメイテックフィルダーズの方針が見て取れます。
「幅広い業務」という点は、キャリアプランを考える上で重要なポイントです。幅広くと言っても、市場ニーズが見込める仕事と、見込めない仕事がありますからね。
メイテックフィルダーズの社風や会社方針に対する元社員の評判は?

メイテックフィルダーズの会社方針は、先ほどお伝えしている通り「幅広い分野を手広く対応する」というところに尽きると思われます。
親会社との差別化によって、顧客の重複を避ける必要がありますので、メイテック本体は「対応しない」業務もドンドンやっていきますということでしょう。
なんでメイテック本体が「対応しない」のかは、ちょっと考えてもらえば想像つくと思います。何と言っても「技術のメイテック」ですからね。

この方針に対して、元社員の評判はどうか?
元メイテックフィルダーズ社員の方に対し行った「メイテックフィルダーズの社風・方針に対する満足感」についてのWEBアンケートでは、以下のような評判の声を頂いています。
フィルダーズではエンジニアを大切にするという文化があるためか、力関係はエンジニア>営業といった感じです。不況下でもリストラはありませんでした。
但し、上流工程の業務はメイテック社員が行い、下流工程の作業はフィルダーズが行うという形で業務分けされています。そのため、設計や研究職は任せてもらえることが少なかったです。
メイテックグループとして会社名が変わるまではエンジニアを大切にする文化があり、風通しも良かった。今も社内イベントや研修はよく開かれている。
が、特に最近はシステマチックな感じで、例えば派遣先選定の面では機械・電気・ソフトと言った大まかな分野分けくらいしかしていない気がする。
私自身、転職してから気づいたが、組み込み系と言いつつ動画作成やコード内のパラメータ調整しかやっておらず、その派遣先でしか通用しないような仕事だった。おかげでフィルダーズから転職して以降、とても苦労している。
派遣業なので、ほぼ派遣先次第。待遇が良ければ続く、契約した時給レートが高ければ給料もいい。派遣先にブラック気質があったり、営業が交渉してくる時給レートが低ければ給料も低く、満足度が下がる。
業務内容についても親会社と比べて対応範囲が広く、私は設計部門にいたもののほとんどが検査・評価で作る側を任されることはなく不満だった。
様々な評判を読み解いていくと分かってきたメイテックフィルダーズの特徴というのは、以下の2点です。
- エンジニアを大切にする、意見を尊重するような空気感がある。
- 親会社のメイテックと比較すると、派遣先選定が大まかに感じられたり、サポート的な役割の仕事に派遣されることもしばしば。(派遣先次第という要素が大きい)
ただ優しいというだけでなく、将来も見越して40〜50代になっても重宝してもらえるよう、自分から手が上げやすかったり、会社側からステップアップ策を考えてもらえるとありがたいですよね。
メイテックフィルダーズの年収面に対する元社員の評判は?
メイテックフィルダーズは新卒採用ページ、中途採用ページを見ても、はっきりとはモデル年収が明記されていません。
代わりに、中途採用ページ内に
「●●案件では年収300万円〜750万円(スキルにより相談)」
という記載で派遣先プロジェクトの契約条件に関する紹介がありました。
恐らくですが、新卒・未経験クラスで年収300万円ほど、
経験15年程度の中堅〜ベテランクラスで年収750万円ほどが上限値と解釈して良いかと思います。
またその他、下記のような文言がありました。
- 「賞与は夏冬の計2回。
頑張った社員への賞与では1回に100万円を超えるケースもあります。」
- 「住宅手当は30000円を支給します。」
メイテックフィルダーズの年収に対して、元社員の評判はどうか?
元社員に対し行った「メイテックフィルダーズの年収に対する満足度」についてのWEBアンケートでは、以下のような評判の声を頂いています。
新卒入社3年目で年収350万円ほど。
3年で辞めてしまったのでその先がよく分からないが、周りの技術系じゃない友人と比べて少ないという感覚はなかった。当時のリーダーによると、景気や業績によって賞与の上がり下がりが大きいということではあった。
年収450〜530万円ほど。
基本給はあまりいいという印象ではないが、業績と連動して賞与がぐっと上がるタイミングがある。また、残業時間が多いときは賞与も年間4〜4.5ヶ月とまあまあ良かった。
マイナスな点としては、待機期間が発生すると基本給も賞与もガクンと下がってしまう点。住宅ローンはすぐ決まるだろうという自信がないと組みにくい。昇級は土日の研修などで一定以上の社内評価ポイントが必要。
年収に関する評判とデータを見ていきますと、メイテックフィルダーズの年収は同業他社と比較して賞与の面ではほどほどに良さそうです。
メイテックフィルダーズの離職率はどのくらい?元社員の退職理由は?
アウトソーシングテクノロジーの離職率については、同社の募集要項には記載がありません。
一方で「新入社員の定着率」と言う形で、85%の定着率であると記載があります。
合わせて「メーカー企業が88%なので高い数字である」とも説明されています。
定着率という言葉自体が「1年で辞めなかった人」を指すのか、「3年で辞めなかった人」を指すのかでも定義は変わってきますし、
メーカー企業もどこまでを範囲に含めているのか正確な意図は掴めませんでした。
離職率をあてにしてもよく分からないところですので、実際にアウトソーシングテクノロジーを退職した理由に関する評判を読み解いていきましょう。
メイテックフィルダーズを退職した理由は?アンケートでの評判を調査。
派遣後は特に連絡もなく、何より年収が全然上がっていかないことに不満が募り退職しました。
退職理由はアンケート内でも悪い評判の声が集中する項目ですが、
「とにかく年収が低く、上がらない」「面接と聞いていたことが違った」という声が多く見られました。
一方で入社理由を見ると「文系でエンジニア未経験の自分を、技術スクールでの教育付きで採用してくれるという条件があったから」という評判の声が多く、実際にそれは叶っているようです。
メイテックフィルダーズはブラック派遣会社か?
様々な観点から「メイテックフィルダーズには転職すべきか?」「評判は良いのか悪いのか?」について検証してきましたが、
正直私個人としては「人によってはブラックと思うかも」というのが結論です。
評判から読み解く、メイテックフィルダーズに向いている人・向いていない人
メイテックフィルダーズに向いている人というのは、以下の2点に共感できる人です。
- 文系卒だけどどうしてもエンジニアに転職したい人。
- 派遣元からあまり干渉されたくない人。
一方で向いていないと感じるのは以下のような方です。
- 年収の低さに我慢できない人。
- 長期的に働きたい人。
- エンジニア社員のアフターフォローを求めている人。
「メイテックフィルダーズを紹介されたけど、どんな会社か不安だ」という気持ちで当サイトを見たのであれば、ちょっと落ち着いて考えた方がいいかもしれません。
2018年現在、世の中は未曾有の「エンジニア不足」な世の中です。
あなたがどんな経歴・経験をお持ちでメイテックを紹介されたのかは分かりませんが、
基本的に「エンジニア派遣会社」というのはメーカーより圧倒的に入社が容易な会社です。
つまり、エージェント担当者があなたの経歴をよく理解していないまま、
「とりあえず面接まではいけるだろう」と紹介されている可能性があるということです。
あなたは転職するにあたり、
「できればエンジニア派遣じゃなくてメーカーがいいんだけど」
「未経験からエンジニアになりたいとは思ってるけどブラックは避けたい」
と、本音では思っていませんか?
もしそうなら、そのことをちゃんと転職エージェントの担当アドバイザーに伝えて紹介し直してもらうか、いっそ担当者を変えてもらった方がいいです。
また、現在利用しているのが「リクルートエージェント(リクナビ)」「doda」といった有名な大手転職エージェントなのであれば、
中堅のエンジニア専門の転職エージェントを利用してみるのも一つの手段だと思います。
例えば「メイテックネクスト」や「ワークポート」がそれに該当し、
アドバイザーは技術に関する知識が豊富なので、紹介先が随分違ってくる傾向にあります。
