2019年現在、この好景気がいつまで続くのか?という不安感はありつつも、転職市場全体としては活況を迎えています。
いわゆる「売り手市場」という、企業の需要が求職者数を大きく上回っている状況です。
このようなタイミングはシンプルに考えれば「転職がしやすい時期」であり、「自分の希望が色々と通りやすい時期」でもあります。
特に技術職・エンジニアの求人に関していうならば、
「未経験者でもOK」「入社後の教育体制完備」というように、現在の職種が営業や事務と言った職種からでもやる気さえあればエンジニアに転身できてしまうというのが、この好景気と売り手市場を物語っています。
2008年リーマンショック後のエンジニアの転職市場はどうだったか?
打って変わって10年前、2008年後半。
もはや10年も前になってしまいますが、リーマン・ショックと呼ばれる世界規模の大きな景気後退がありました。
その頃の転職市場はというと、転職マーケットではそれまで数年続いた売り手市場から様代わりし、求人も減少傾向にありました。
そんな中で転職活動を始めるリスクは、もちろんあります。
求人数が少ないだけではなく、採用のハードルも高くなりますから、売り手市場の時のように内定がいくつも得られる人ばかりではないと思います。
ただ、こうした時期に転職活動をするメリットも、実のところあります。
景気の良い時期には既存の人員だけでは業務を回しきれない、あるいは将来への投資という理由で、大抵の企業が中途採用を実施するものです。
しかし、一旦景気が後退局面を迎えると、体力のない企業はあっさりと中途採用を凍結します。そこから見えるものがあります。
人事部門で30年のキャリアを持つ知り合いがおっしゃっていました。
「どんなに業績が悪くても、採用を完全にストップしてはいけません。
採用を控えれば短期的な業績改善には貢献しますが、長期的には必ずマイナス要素が顕在化します。
事実、1990年代後半に採用抑制したほとんどの企業は、いびつな人員構成の影響が今も続いているのです。」
景気後退の中でも中途採用を続けている企業は、次のいずれかに当てはまると考えていいでしょう。
- 他社に比べ体力がある企業である。
- 長期的な組織戦略を持っている企業である。
- 人材こそが企業の力の源泉だと考える企業である。
過去数年、積極的に中途採用を行なっていた企業が倒産してしまったというケースを多く見てきました。
また、潰れてしまわないまでも、こうした状況を受けてリストラを進めている企業も目にしました。
景気後退の時期こそ、企業の本当の力、そして企業の姿勢を見分ける絶好の機会です。
ただ、本ページで紹介する転職活動のポイントは、いずれも景気に関係なくあなたの役に立つものです。
万全の準備をして、あなたにとって満足いく転職をしていただきたいと願っています。